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「Dreamforce」で弾みを 生成AIに賭けるSalesforce

「Einstein」と信頼できる生成AI

 Salesforceは以前からAIに取り組んできた。大々的に発表したのは2016年の「Einstein」で、機械学習、深層学習を利用した次のアクション提案や、見込み客の成立の可能性予測などを実現していた。IBMの「Watson」との提携も行った。

 そして2022年末からの生成AIのブームを受けて今年3月に「Einstein GPT」を発表した。OpenAIと提携し、Salesforce独自のAIモデルを組み合わせ、Salesforce Data Cloudのデータ、企業の顧客データなどを活用して自然言語による操作ができるというものだ。

 さらに6月には、AI、データ、アナリティクス、自動化を統合するスイート「AI Cloud」を発表。機密データとLLMを分離する「Einstein GPT Trust Layer」を搭載することで、企業向けに、安全で信頼できるAIソリューションを提供するとした。

 合わせて投資部門のSalesforce Venturesは2億5000万ドル規模の生成AI投資ファンドを立ち上げ、スタートアップエコシステムの支援に乗り出した。Anthropicはこのファンドの投資を受けた1社だ。2カ月後には、同額の2億5000万ドルを追加してファンドの規模を計5億ドルとした。

 AI関連の発表の合間に、値上げも発表。8月から、平均9%の値上げを断行した。値上げは7年ぶりという。

 8月末に発表した決算では、売上高が87億1000万ドルとなり、アナリストの予想を上回った。前年同期比11%の増加だ。純利益は12億7000万ドルで、1株あたりの利益は1.28ドルとなった。前年同期の6800万ドル/0.07ドルから大きく改善した。