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GoogleがApple批判キャンペーン メッセンジャー互換性問題

 メッセンジャーの「ブルー」と「グリーン」の2つの吹き出し(bubble)を巡ってGoogleがキャンペーンを開始した。iPhoneのメッセンジャー「iMessage」では、iPhoneからの着信なら「青」、Android端末からなら「緑」と吹き出しの色が変わる。Googleは、Appleが古い規格にこだわっているためで、ユーザーに不便をかけていると主張する。そしてAppleに「業界標準」を受け入れるよう求めている。

メッセンジャーの吹き出し色問題

 「グリーンの吹き出しとブルーの吹き出し。なぜ問題なのか?」。こういう問いかけで始まる動画を、GoogleがAndroid公式サイトに掲載した。「Appleがテキストメッセージの問題を解決する時が来た」と述べ、「@Apple #GetTheMessage」というソーシャルタグが添えられている。

 iMessageのメッセージは、通信相手がiMessageだと青、それ以外だと緑の吹き出しで表示される。スマートフォンがiPhoneとAndroidで2分されていることを考えれば、緑になる相手がAndroid端末であることは明らかだろう。

 Googleが掲載した動画は「吹き出しの色が問題なのではない。動画が不鮮明だったり、グループチャットができなかったり……」と、メッセンジャーの互換性の問題でユーザーが不利益を被っていると主張する。

 またiMessageは、SMS、MMSという「90年代、00年代の古い技術を使っている」とし、エンドツーエンドの暗号化もサポートしていない、既読かどうかがわからないなどと批判する。

 そして、TwitterやTikTokでユーザーが漏らしている不満も紹介。さらには、「ひどい体験をせずに済むメッセージオプションがある」として、Meta Platforms(旧Facebook)のWhatsApp、Signalを推奨するというお節介ぶりだ。

 Goggleは、これらの原因は「Appleがモダンなテキスト標準を使っていないため」だと断じる。同社が言う「モダンなテキスト標準」とは携帯電話の業界団体GSMAが策定した規格「RCS」(Rich Communication Services)だ。