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2021年のクラウド市場は大幅成長 3強に揺るぎなし

メタバースでハイパースケーラーはさらに有利に

 現状、新型コロナを受けた需要がクラウド市場を成長させているが、次の成長エンジンも見えてきている。

 Canalysは、AR/VR、メタバースのトレンドが「今後10年間、クラウドサービスとインフラの実装において重要な成長要因になる」と予想する。

 メタバースにおけるデジタルツイン、モデリング、やりとりでは高い処理能力が要求され、ストレージ、機械学習、IoT、データ分析なども重要になる。このため、「クラウドサービスは、メタバース市場に参入を図る個人開発者や企業にとって素晴らしい存在になる」(Canalysのアナリスト、Blake Murray氏)という。

 中でも、ハイパースケーラーと呼ばれるAWS、Microsoft、Googleなどは世界中にデータセンターを配置し、信頼性もあることから有利だという。

 実際、メタバースに注力しているMetaは、AWSと戦略提携を交わしている。ゲーム事業を持つMicrosoftも、2021年5月に開催された「Microsoft Build」で、デジタルツイン、Mixed Reality、メタバースといったアプリケーション構築に必要な機能を発表している。

 クラウドそのものがまだ成長市場なのだ。Canalysのアナリスト、John Dinsdale氏はSDX Centralに、こう語っている。

 「シェアをめぐる戦いは、これからさらに面白くなるだろう」