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Ciscoが過去最大額200億ドルの買収提案 Splunk獲得狙う意味は

 Cisco Systemが、ログ解析ソフト大手のSplunkと買収交渉をしているという報道が、2月中旬になって一斉に出てきた。提示額は、Cisco史上最高の200億ドル。ネットワーク機器大手で老舗の同社は近年、ソフトウェアの強化を図っている。そのポートフォリオからみても、Splunkはぴったり合う相手という。交渉は進んでいないという報道もあるが、実現を期待する声も出ている。

買収交渉は停止、だがCiscoは依然乗り気?

 「Ciscoが200億ドル超で、Splunkに買収を持ちかけている」。2月11日付のWall Street Journalなどが報じた。なにより目を引くのはその金額。200億ドルはCiscoにとって、2005年のScientific Atlanta買収(70億ドル)を大幅に上回る、史上最高の提示額だ。

 Wall Street Journalによると、オファーは最近だったが、現在は両社間での活発なやり取りは行われていないという。Bloombergは、話し合いが物別れに終わったと伝えているが、Cisco側は引き続きSplunk獲得に関心を持っているとの消息筋の話を伝えている。

 報道を受けて、Splunk株は一時17%跳ね上がった。メディアからの一斉の問い合わせに対して、両社ともコメントはしなかった。

 Ciscoは買収報道の翌週の2月16日、2022年会計年度第2四半期(2021年11月~2022年1月)の決算を発表した。そのオンライン会議で、アナリストからSplunk買収について質問されたChuck Robbins会長兼CEOは「うわさや臆測、記事についてコメントしない」とお決まりのコメントを返しながらも、次のような含みを持たせた発言をしている。

 「言えることは、われわれは常に潜在的な機会を評価しているということだ」「10~15社を比較検討しており、最も重要な判断基準は、それが戦略的に合うか、その次に文化的に合うか、また、財務的な要素と評価的要素も同じぐらい重要だ」