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完全人型ロボット「Tesla Bot」発表 Musk氏は本気か?

真の狙いは人材獲得?

 Tesla Botの狙いについては、いろいろなメディアが詮索している。

 Investor's Business Dailyは、「人材獲得」との見方を示した。CFRA Researchのアナリスト、Garrett Nelson氏は「AI Dayは人をひきつけるためのイベントと考えられる」と解説。Teslaが約束した自動運転レベル5(完全自動運転)に到達するのに苦戦していることが背景にあるのだとみる。

 さらに、同社が当局からの圧力を感じているはずだとも指摘する。昨年のTesla車の死亡事故や、Autopilotで走行していて停車中の緊急自動車に衝突した事故などで、米道路交通安全局(NHTSA)が今月、調査に乗り出したところだ。また、ドイツではAutopilotを「自動運転機能」とうたうことが禁止されるなど、風当たりは強まっている。

 Wiredも同じく、“当面は実現しない製品”を宣伝することで、Musk氏はAI技術者獲得という難題を解決しようとしている、と分析した。

 結局、Tesla Botは本気の話なのか、ジョークなのか? 少なくとも人材獲得に関しては真剣なようだ。

 電気自動車動向などを追っているElectrekはイベントの翌週、Tesla Botに関連する求人が新たにTeslaのWebサイトに掲載されたことを報じた。アクチュエーターの統合ができるエンジニア「Mechanical Engineer-Actuator Integration(Humanoid Robot)」など計4件だ。

 職務内容には、「Teslaヒューマノイドロボティクス・モデリングチームは、高いスキルとモチベーションを持ち、われわれとともに次世代の二足歩行ロボットを構築する人材を求めています」との文言が並んでいる。