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仮想世界に本腰 Facebookが考えるスマートフォンの次

同じ仮想空間に一緒にいること

 Facebookが目指すメタバースはどのようなものだろう。

 Zuckerberg氏は「インターネットが具現化されたもの。単にコンテンツを見るのではなく、その中にいる。そして他の人の存在(プレゼンス)を感じることもできる」「(オンライン会議のように)画面越しではなく、人のホログラムが自分の横にいる感覚」とThe Vergeに述べている。

 メタバースの例としてRoblox、Fortniteなどゲームが挙げられることが多いが、「ゲームが一番の例だが、それにとどまらず、エンターテイメントも大きな役割を果たす」(Zuckerberg氏)と予想する。

 CNBCは、2014年のOculus VR買収を機に進めてきたVRとARへの投資を「自分たちのハードウェアプラットフォームをコントロールできるため」と分析。メタバースが、そこでのキラーアプリになると見立てる。

 だが、Zuckerberg氏は、「メタバースは単なるVRではない」とも言う。「VRとAR、そしてPC、モバイルデバイス、ゲーム機などからもアクセスできる」とThe Vergeに述べている。

 The VergeのインタビューでのZuckerberg氏の言葉からは、メタバースをソーシャルメディアの発展系と捉えていることがうかがえる。

 「オンライン会議では、右に誰が座っていたというような空間の共有が難しい」(Zuckerberg氏)。確かに、スマートフォンのアプリで人の投稿に「いいね」をするよりも、VRヘッドセットやARメガネをかけてインターネット上で同じ空間にいることこそ、「次のソーシャル」なのかもしれない。