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ついにスマートフォンに Huaweiの「HarmonyOS」

中国でのエコシステムに強み

 西側諸国の5Gインフラから締め出されただけでなく、消費者向け端末の販売減で、Huaweiは大きな打撃を受けている。世界首位に上り詰めた同社のスマートフォンのシェアは、わずか1年で6位へと坂を転がるように落ちた。

 HarmonyOSを拡大するには、エコシステムが必須だ。それには、「十分なインストールベース」と「ユーザーの求めるアプリの充実」という“ニワトリとタマゴ”関係の2つの要素が求められる。だが、多くのメディアは、中国の巨大な市場が支えになるとみている。

 Counterpoint Researchのパートナー、Neil Shah氏は「“ニワトリとタマゴ”の問題はない」とCNBCに述べている。「HarmonyOSは開発者のエコシステムを引きつけ、インストール台数を素早く増やせるだろう。多くの開発者がメリットを感じている」

 Shah氏が楽観する背景には、モバイル向けのサービスを集めた「Huawei Mobile Service(HMS)」がある。「Google Mobile Service(GMS)」が使えないことから同社は2019年にHMSを立ち上げ、開発者に訴求してきた。

 Huaweiによると、HMSに登録している開発者は270万人。地図、ブラウザ、検索などGoogleを置き換えるアプリやサービスも拡充しており、アプリストア「AppGallery」の月間アクティブユーザーは5億4000万人に達しているという。ただ、Facebook、Googleなどの人気アプリがなく、中国外展開に不利ではある。

 一方、ハードウェア側では、DJI Technology(ドローン)、Midea Group(美的集団、家電)などの中国企業に加え、TissotやSwatch(ともにスイスの時計メーカー)などと提携している、と香港の英字紙South China Morning Postは伝えている。