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政府機関からサイバー犯罪組織まで影響 仏データセンター大規模火災

原因はUPS?

 OVHcloudは、現会長のOctave Klaba氏が1999年に創業した欧州では最大手のクラウド事業者で、31のデータセンターを擁する。2017年にはVMwareのパブリッククラウド事業vCloud Airを買収し、北米にも進出した。

 顧客数は140カ国160万社。フランスのハイテクベンチャー界隈では有名で、政府肝いりのインキュベーション施設「Sation F」にもオフィスを構える。火災は、3月に入ってIPOの準備を開始したことを発表した矢先だった。

 原因の公式発表はまだだが、Klaba氏は謝罪と説明をした動画の中で、無停電電源装置(UPS)の可能性に言及している。

 同氏によると、前日朝にUPSサプライヤーがきて、(UPS設備の)UPS7の多数の部品を交換して再起動した。それが翌日早朝に発火したとみられるという。実際、消防士が撮影した動画でも、UPS7とUPS8が燃えていた。

 OVHは、Twitter、サポートページ、顧客にはメールでも状況を報告。Twitterでは速報を、サポートページでは最新の状況と対策を逐次伝えている。

 その中で、他のデータセンターへのインフラ確保など3つの優先事項を10日に発表。11日には影響を受けた全顧客に直接メールを出してFAQを用意。12日にはKlaba氏自身が状況を説明する動画を投稿した。さらに13日には、SBGの顧客への課金を停止するなど、料金面の対応を発表した。

 それでも顧客も現場も混乱しているようだ。Twitterには、「返事が来ない」「2022年1月15日まで支払い済み。同じIPアドレスを持つサーバーを別のデータセンターで使いたいというと、支払いが必要と言われた」「消火システムは発動しなかったのか?」などOVHへの不満のツイートも見られる。