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「TikTok」逆風でSNS業界が混戦 米中対立エスカレートの中
2020年8月3日 11:46
反撃に出るライバルたち
FacebookのReelsの詳細はまだわからないが、8月に米国を初め複数の国でスタートすると言われている。
Facebookの動きに対抗してか、TikTokも“ばらまき”に出ている。「TikTok Creator Fund」として、米国のクリエーター向けに計2億ドルの資金を提供すると発表した。7月29日には、さらに規模を10億ドルに拡大すると発表している。
TikTokのユーザーを狙っているのはFacebookだけではない。“ソーシャル動画プラットフォーム”を掲げる米国のベンチャーTrillerも、TikTokの逆境を活用しようとしている。
Fox Businessによると、Trillerは今回2億~3億ドルの新規資金を得て、マーケティング活動やサービス品質の改善を図る。出資した企業の中には、Bank of Americaの幹部だったOmeed Malik氏が立ち上げた投資会社Farvahar Partnersがある。Malik氏はFox Businessに対し、「愛国的な資本主義を表している」とコメントしている。
Trillerのダウンロード数は1億5000万回。月間アクティブユーザー数は6500万人という。
Trillerを取り上げたファッション誌ELLEは、TikTokセレブの名を挙げながら「Josh Richards、Noah Beck、Griffin Johnsonという合わせて4700万人のフォロワーを持つ3人が最近Trillerに加わった」と紹介している。なお、Trillerの創業は2015年で、TikTokがByteDanceの下でローンチされる3年前だ。
飽和状態のソーシャルメディアで、ユーザーの奪い合いは繰り返されている。ちょうど1年前のWSJの記事によると、TikTokは「Snapchat」のSnapやFacebookのユーザーに大規模な広告キャンペーンを展開し、米国で急速にユーザーを獲得した。また、ByteDanceは、Snap(旧Snapchat)、Twitter、Quoraなどの買収も検討したという。