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AWSの堅牢エッジデバイス「Snowcone」 "戦略エッジ"との関係は

Microsoftの堅牢エッジデバイスも近く市場へ

 Microsoftは昨年10月、IoTソリューション「Azure IoT Hub」の関連製品として「Azure Stack Edge Rugged series」を発表している。 ショルダーバッグにも入れて持ち運べる弁当箱のようなエッジアプライアンスだ。

 コンセプトビデオでは、ドローンで撮影した災害被災地域の状況を画像認識で解析する様子や、雪の中、森の奥、山の上などに持ち出して、衛星通信で作業をするといった使い方を紹介している。

 今年後半に投入する予定で詳細のデータシートなどはないが、公開されている情報では、重さ10ポンド(約4.5キロ)でバッテリーを内蔵。AI機能「Azure Cognitive Service」を備え、画像・文字認識などをエッジ側で処理するという。

 「Azure Stack Edge」(旧Azure Data Box Edge)はAWSのSnowシリーズに対抗するもので2017年に発表された。Microsoftは昨年2月、厳しい環境で利用することを想定した政府機関向けAzure Stackを発表しているが、その際、堅牢タイプの「Dell EMC Tactical Microsoft Azure Stack」をお披露目している。

 Dellとの共同開発による(サーバ、ストレージ、ネットワーク機器の機能を一体化した)アプライアンスで、Azure Stack製品で初めて「Tactical Edge」(戦術エッジ)向けに堅牢化されている。

 その重量は380ポンド(約172キロ)と決して軽くはないが、この分野で条件とされる「2人で持ち上げられる」機器であり、現場に持ち出して利用する“モバイル”の範疇に入る。

 Tactical Edgeは、接続性が制限された厳しい環境でクラウドを活用するというコンセプトだが、要するに軍事利用を想定したものと考えればよい。

 AWSとMicrosoftは、この分野でもつばぜり合いを繰り広げてきた。