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“第二のAWS”になるか Amazonがレジ無しコンビニの技術を外販

 Amazonがレジ無しコンビニ「Amazon Go」を開店したのは2016年12月。同社は、そのシステムを小売業向けに外販することを明らかにした。名称は「Amazon Just Walk Out」で、これまで培った技術をセットにして提供する。Amazonには、もともと自社向けに開発したクラウド技術を外販して大成功した「Amazon Web Services」がある。Just Walk Outは“第二のAWS”になるのだろうか――。

早速、空港の店舗で採用

 「ストアに入って、商品を手に取って、店を出る。あなたの店舗でも『Just Walk Out』を実現できます」。Amazonが3月に入って開設した専用ページの説明だ。さらにこう書かれている。「買い物客が棚から取った商品を検出して、仮想カートに入れます。買い物客はそのまま出ていくだけです。請求はクレジットカードに行われます」

 「Amazon Go」の1号店はシアトル州のAmazon本社内で従業員を対象にした実験店舗だった。買い物客は、専用のスマートフォンアプリのQRコードをかざして入店する。レジはなく、商品を取って店を出ると自動的に決済される仕組みだ。

 同社は、その後改良を重ね、利用を一般客に拡大。現在、シアトル、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコの4都市で計26店舗を展開している。Just Walk Outは、Amazon Goで実現した技術をパッケージと広くサードパーティに提供するものだ。

 既に、空港のレストラン運営などを手がけるOTGが食品店「CIBO Express Gourmet Market」で採用することを発表している。空港の店舗は特に、多くの買い物客が時間に追われながら利用するので、効果が期待できるという。

 まず、ニューアーク・リバティ空港のCIBO Expressで3月16日に利用を開始。その後、同空港の別のCIBO Express、ラガーディア空港のCIBO Expressへと展開する予定だ。