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お手頃5Gスマホで5Gは普及するか 商用サービス本格化の2020年

Samsungは670万台を販売済み、Appleも2020年内参入

 5Gは米国、韓国、中国、イギリスなど10カ国以上で部分的ながら商用サービスがスタートしている。だが、すぐに新しい世代に切り替わるわけではない。これまで3Gや4Gが普及するのに何年もかかったのと同じだ。

 新世代のネットワークの普及にはネットワークの構築と同時に、利用できる端末が不可欠だ。端末の主役と言えるスマートフォンはこれまでのところ、機種数も少なく高価な端末ばかりだった。

 例えば2019年2月に最大手Samsungが発表した5Gスマートフォン「Samsung Galaxy S10」は900ドル近く、より大画面のGalaxy S10 Plusは1000ドル近い値をつけている。ほかにも、LG(LG V50 5G)、OnePlus(OnePlus 7Pro)などのメーカーの製品も800ドルから1000ドルという高価格帯に入っている。

 こうした背景から、安価な5Gスマートフォンの登場を歓迎べきだとPC Magは言う。また、CoolPadのLegacy 5Gはサブ6GHz帯をサポートしていることから、米国でこの周波数帯を持つSprint、T-Mobileのネットワークで利用できると予想する。両社はソフトバンクの下での合併が認められ、うまくいけば1GHz帯~6GHz帯の“ミッドバンド”を使用する5Gサービスを展開できることになるという。

 スマートフォンで首位のSamsungは、CES直前にプレスリリースを出し、5Gに対応した自社製品が2019年に670万台を売ったことを発表している。「Galaxy S10 5G」「Galaxy Note 10+ 5G」や、折りたたみ式の「Galaxy Fold 5G」など5機種の合計だ。

 同社は、5Gスマートフォン市場でのシェアが53.9%と説明する。まもなく初の5G対応タブレット「Galaxy Tab S6 5G」を韓国で発売することにも触れ、5G端末市場での自社のリードを強調している。

 Samsungと首位を争ってきたAppleの動きはどうだろう。Appleの情報サイト9to5Macは「Appleが2020年に5G対応のスマートフォンを4機種発表する」というアナリストのMing-Chi Kuo氏の予想を紹介している。Street Insiderが紹介するSusquehannaのアナリストの予想では2機種といい、いずれにしても今年中に投入となる模様だ。