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AIアシスタントは次の段階へ CESでGoogleが猛アピール

AlexaとGoogle Assistantの両方サポートがトレンド?

 メディアはGoogleの怒涛の発表を、ライバルAmazonと比較している。実際、Google Assistant Connectは、Amazonが2018年9月に発表した「Alexa Connect Kit」と同じようなコンセプトだ。LenovoのSmart Clockについては、Amazonの「Amazon Echo Spot」に似ているとCNETは指摘している。

 両社はこの分野で激しく争っている。Alexaを搭載したAmazon Echoの発表は2014年11月。Google Assistantは1年半後の2016年5月の発表で、同10月にGoogle Homeの販売を開始した。

 2018年第2四半期のStrategy Analyticsのシェア調査では、Amazonが41%、Googleが28%で、BBCはReticle Researchのアナリスト、Ross Rubin氏の「Amazonに先行者優位がある」というコメントを紹介している。なお、CNETが引用するConsumer Intelligence Researchの米国のシェア調査(2018年6月末現在)は、Amazon73%、Google24%とAmazonが圧倒している。

 AIアシスタント市場はまだ早期段階にあり、それぞれユーザー取り込みに力を入れている。CNETは「今年のCESでの(Googleの)プレゼンスは3倍に拡大している」とレポートしている。またRubin氏は「これまでのCESではAlexaが独占的だった」が、「Googleは年々存在感を増している」とBBCにコメントしている。

 Amazonは年末商戦の後に「Echo Dot」などAlexa端末の累計販売台数が1億台に達したと発表した。対するGoogleはCES開幕直前、スマートスピーカーの「Google Home」だけでなく、スマートフォン「Pixel」などGoogle Assistantを利用可能な端末の累計が1月中に10億台に達する見通しであると述べている。

 デバイスメーカー側はどうだろう。BBCは「スマートホーム市場」を狙うベンチャーの声を拾っている。「(Amazon Alexaの)統合は簡単でシンプルだった」(屋外パラソルメーカーのShadeCraft)という声の一方で、「AlexaとGoogle Assistantの両方を統合して顧客が選べるようにする」というメーカーもある。

 オーディメーカーのSonosは、AlexaまたはGoogle Assistantを選択できるスピーカーのプロトタイプを展示。Alexaを統合しているスマート眼鏡ベンチャーでAmazonの出資を受けているFocalsも「Alexaだけの製品であり続ける計画はない」とBBCに述べている。