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AIアシスタントは次の段階へ CESでGoogleが猛アピール

 コンシューマー向けガジェットやサービスの発表の場である年初恒例のCES(Consumer Electronics Show)が今年も米ラスベガスで開催された。「Alexa」「Google Assistant」「Siri」など入り乱れるAIアシスタントで、Googleの猛攻ぶりが目立つ。スマートスピーカーで始まった戦いは次のフェーズに入ったようだ。

新プラットフォームで端末メーカーにアピール

 GoogleはCESで、Google Assistantを簡単に実装できるプラットフォーム「Google Assistant Connect」を発表した。チップの形をとっており、メーカーは簡単にGoogle Assistantを利用した音声制御を自社製品に取り込むことができるという。

 例として、eインクを採用したディスプレイにGoogle Assistant Connectを搭載し、Google Homeなどのスマートスピーカーと組み合わせることで、天気情報やスケジュールを音声操作で表示する使い方などを挙げている。

 CESでは、ユーザーの習慣を学ぶスマート機能を持ったLenovoの置時計「Smart Clock」、レシピのブラウジングとスマートホームデバイスの制御ができるWhirlpoolの「KitchenAid Smart Display」(プレビュー)など、Google Assistantを搭載した新しいガジェットも展示された。

 Googleはほかにも、Google Assistant関連で多数の発表を行った。例えば、通訳モード(Interpreter Mode)は、スマートスピーカーを介して異なる言語の話者が会話できる機能で、27言語に対応している。Googleはラスベガスのホテルで、ドイツ語を話す観光客と英語を話すホテルスタッフとの通訳をデモして見せた。通訳モードは米国の数カ所のホテルでパイロット導入が始まっているという。

 また自社の地図サービス「Google Maps」との連携も発表した。Google MapsからGoogle Assistantを利用して、例えば運転中に音声でメッセージを読み上げて、現在地を伝えることなどができる。

 ほかにも、提携した航空会社やホテル/旅行会社の予約やチェックインが音声でできるようにするサービスなど、音声制御を生活のあらゆる場面で利用しようとしている。