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Facebookが専用スマート端末「Portal」発表 だが非難の嵐

 Facebookがビデオ通話デバイス「Portal」を発表した。同社では年初からプライバシー関連の問題が相次いでおり、その渦中での発表に、メディアの多くが批判的だ。なぜFacebookはこの時期にPortalを発表したのか、カメラとマイクの付いたデバイスは、どう受け止められるのだろうか。

カメラと大画面ディスプレイ付きデバイス

 Facebookは10月8日にPortalを発表した。コミュニケーション用のハードウェアで、10インチ(1280×800)液晶画面を搭載した標準版と15インチ画面の大型版「Portal+」の2種類。メッセンジャーを使って遠隔の相手と「その場にいるかのように」おしゃべりができるという。

 画像と音声は、内蔵する「Smart Camera」と「Smart Sound」を通してやり取りする。広角レンズを備えるSmart Cameraは、AIを活用してユーザーの動きを追尾し、自動的にズームして相手に見えやすくするという。Smart Soundも音声の聞こえ方を最適化する。

 ユーザーは「Hey Portal」とPortalに話しかけ、誰と話したいかを伝えてスタートする。対象は、Facebookの友達、メッセンジャーでつながっている人だが、相手がPortalを持っていなくとも呼び出して話ができる。

 Portalは、音声アシスタントとしてはAmazon Alexaを内蔵しており、質問に答えるなどAlexaの機能を利用できる。ほかにも、Pandora、Spotifyと提携して通話相手と一緒に音楽を聴いたり、Facebook Watchなどの動画視聴もできる。

 PortalとPortal+は米国で事前注文の受付を開始した。Facebookから直接購入できるほか、Amazon、Best Buyでも販売する。価格はPortalが199ドル、Portal+が349ドル。2台同時に注文すると組み合わせに関係なく100ドルの割引が受けられる。