Infostand海外ITトピックス

Webアプリ技術「PWA」がブレークへ? Microsoftもサポート

PWAは潮流に

 今回、Microsoftの動きでPWAが注目されたが、開発者向けメディアは既に「2018年はPWAがブレークする年」と言及しており、Google、Microsoftだけでなく、他の有力プレーヤーもPWAをサポートしてゆく方向だと伝えている。

 Windows Centralは、AppleのWeb技術エバンジェリスト、Johnathan Davis氏が、PWAについて昨年4月の段階で「始まっている」とツイートしたことを紹介。Appleが中心となって開発するHTMLレンダリングエンジンWebkitのリリースノートでも、Service Workerをデフォルトで有効にしたことが説明されている。

 Windows Centralは、「AppleはPWAを受け入れているが、GoogleとMicrosoftが共通の標準に向けて進めるコラボレーションに参加することはないだろう」とする。だが各社の方向は同じであり、Mozillaも推進していることなどから、PWAが「今年、メインストリームになる」とみる。

 そして今年の、「Microsoft Build」「Google I/O」「WWDC(Apple Worldwide Developers Conference)」という3社の開発者向けイベントでは、それぞれのPWAの計画が明らかになると予想する。

 Webアプリかネイティブか――。これは以前からの議論だが、SD Timesによると、開発技術を提供するProgressのバイスプレジデントTodd Anglin氏は、「ネイティブで提供するアプリが常に最適なカテゴリ」としながらも「PWAは、Webを信頼できる楽しい体験にする」と言う。開発者は、いくつかの新しいAPIを覚えるだけでPWAを活用できるようになるという。

 PWAは、プラットフォームに依存しないため、シェアの大きいOS提供社にとっては“諸刃の剣”となる。Microsoftは、それでもPWAが重要とみてサポートを決断したのだろう。Windows Centralは「Microsoft、Google、Appleの3社が、既存のモデルに挑戦するアプリプラットフォームを受け入れるわけがないという見方があるが、それは間違いだった」と記す。その通りに進めば、開発者の負担は大きく軽減されそうだ。