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「FaaS」「エッジ」「DX」 2018年のクラウド注目ワード

エッジコンピューティングの隆盛

 クラウドを支えるデータセンターのトレンドはどうだろう。The Stackはデータセンターに特化して識者4人の予想を紹介している。

 その4人のうち3人までが挙げたのが「エッジコンピューティング」だ。急拡大するIoTで、センサーを装着したデバイスが増加することから、端末の近くで処理するエッジコンピューティングの採用が加速するとの見方だ。

 Schneider ElectricのIT部門データセンター担当シニアディレクターのSteven Carlini氏は、産業IoTとデータセンターアプリケーションからのデータが増加しているとし、「デジタル情報をローカルで管理、処理、保護し、分析する必要から、エッジコンピューティングの実装が幅広く進むだろう」と予想する。これをLenovoのシニアバイスプレジデント兼データセンターインフラ担当ゼネラルマネジャーのKim Stevenson氏は「データセンターがマイクロ化する」と表現している。

 Data Center Knowledgeは、データに特化したトレンドとして「Hadoopを超えてデータレイクへ」と「クラウド間のデータ移動」を挙げる。データレイクは、膨大な非構造化データを多様な形式のまま蓄積しておいて、利用する際に必要な構造で取り出すというビッグデータ処理の技術だ。

 「Hadoopを超えてデータレイクへ」は、HadoopのファイルシステムHDFS(Hadoop Distributed File System)を使って低コストのデータレイクを構築するというもので、Amazon S3、Azure Blob Storeなどのオブジェクトストアの動きを加速しているとする。また、「クラウド間のデータ移動」は、クラウドプロバイダからのデータのエクスポートなどのデータの移動が最適化の重要な指標になるというものだ。