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“Androidの父”が再びモバイル業界へ ベールを脱いだEssential

 Androidの産みの親であるAndy Rubin氏がモバイル業界に帰ってきた。自身の会社を立ち上げてステルスモードで新製品の開発を進めていたが、ついにそのベールを脱ぎ、スマートフォン「Essential Phone」とスマートホームアシスタント「Essential Home」の2製品を発表した。「Phone」はiPhoneやSamsungなどと、「Home」はAmazon(Amazon Echo)などと対抗すると位置付けることができ、メディアは一斉に取り上げている。Rubin氏は旋風を巻き起こすせるのか――。

ひと味違うハイエンドAndroidスマホ

 Rubin氏は、Apple、WebTV、そして自身の携帯電話メーカーDangerなどを経て、2003年に設立したAndroid社でスマートフォン用OSを開発。同社が2005年にGoogleに買収されてからは、その下でAndroid OSの開発を主導した。2014年にGoogleを去って設立したのがEssential社だ。Rubin氏はCEOを務める。その初の製品、Essential PhoneもOSにAndroidを採用しているが、Rubin氏本人が手がけたものであり、他のAndroidスマートフォンとは、出自が違うというわけだ。

 Essential Phoneはまず外観が目を引く。5.7インチの画面はボディいっぱいで、ベゼル幅のほとんどない縁なしデザイン。前面に4K対応の8メガピクセルカメラ、背面には1300万画素デュアル(二眼)カメラを搭載する。

 そして素材。チタンとセラミックを使用して落下や衝撃などに強く、公式サイトでは実際に落下させて傷が入らない動画を見せている。サイズは141.5×71.1×7.8ミリ。iPhone 7やSamsungの最新のフラッグシップ機Galaxy S8に近いサイズだが、5.7インチ画面はiPhone 7(4.7インチ)よりもぐっと大きい。

 背面には上端に充電用ピンや磁気コネクタが並ぶ。この磁気コネクタには、さまざまなアクセサリを装着可能といい、第1号として360度カメラが発表されている。またワイヤレス充電にも対応し、指紋センサーも備えている。プロセッサは、Galaxy S8と同じSnapdragon 835を搭載。RAMは4GB、ストレージは128GBを備えるハイエンド機だ。

 価格は699ドル。Essentialは発売時期や販売方法について明らかにしていないが、キャリアの縛りのない“SIMフリー”として提供する計画があり、公式サイトで購入したPhoneは、どのキャリアでも動くと説明している。なおThe Vergeによると、VerizonがEssential Phoneを販売する計画があるとコメントしている。