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NSSOLの知見を体系化した「Corepeak」始動――構想から実装、定着までを“型”で支援しDXを加速
2026年4月9日 06:15
日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は7日、新たなオファリングブランド「Corepeak(コアピーク)」を発表した。
NSSOL デジタルソリューション&コンサルティング本部オファリング&コンサルティングセンターの當田修之所長は、「Corepeakは、NSSOLのオファリングを体現するブランドである。実装や定着、そして、価値創出へと連鎖をつなげ、課題解決を構想では終わらせないことを目指す。数多くのお客さまとの実践を通じて蓄積し、検討論点や解決の道筋を描くことができるノウハウを、属人知にとどめず、全社で再利用が可能な『型』として整理し、現場に適用し、応用することになる。お客さまのビジネス価値創出の初手を速めることができる」とした。
同社では「NSSOL 2030ビジョン」を打ち出し、売上高5000億円レベル、営業利益1000億円レベルを目指すとともに、その実行計画である「2025-2027中期経営計画」において、事業収益モデルの変革や顧客アプローチの変革など、4つの抜本的変革に取り組む方針を示している。
今回発表したオファリングメニュー「Corepeak」は、中期経営計画で取り組んでいる「顧客アプローチの変革」のひとつとなり、「NSSOL 2030ビジョン」の実現に向けた成長ドライバーとして定義し、変革の中核的役割を担うことになる。変革シナリオ提案の全体像を示すブランドであるとともに、顧客に伴走し、変革を支援する「プロデューサー」への進化を図る、NSSOLの自己変革の意思を表明するブランドにも位置づけている。
NSSOLの遠藤竜也常務執行役員は、「Corepeakを通じて、NSSOLの変革への取り組みの本気度を感じてもらいたい」と述べた。
「Corepeak」のブランド名には、顧客の課題の核心(Core)を聞き、課題の構造を整理し、顧客を変革の頂(Peak)へと誘い、根本的な変革の実現にともに挑むという意味を込めたという。
NSSOLの當田所長は、「Corepeakは、個別施策や表面的な課題対応にとどまることなく、ビジネスの背景や目的を踏まえるとともに、現場での運用、改善も見据えて全体構想を描くことになる。コンサルティング主導で構想を描いても、システムが立ち上がらない、現場での運用が回らずに効果が出ないという話をよく聞く。NSSOLは、日本製鉄グループのユーザー系SIerという強みを生かして、構想から実装、継続へと落とし込むことに取り組んできた。その経験をもとに、どこに難所があるのかを理解し、何に取り組むべきかを知っている。構想だけでなく、実装にとどまらず、その先の自律、内製、定着まで支えていくアプローチを、オファリングとして提供する」とした。
「Corepeak」は、「変革シナリオ」と「オファリングBlock」を組み合わせて提供することになる。
ひとつめの「変革シナリオ」は、「検討の地図」ともいえるもので、経営や事業、IT課題の検討論点や進め方のリファレンスガイドと位置づけられる。
さまざまな変革に向き合ってきた実践知を13カテゴリーに体系化し、「データドリブン経営の実現」、「AIやエージェント活用による業務改革」、「既存システムのモダナイゼーション」、「変革を支える組織・人材の強化」、「ガバナンスやセキュリティの高度化」といったテーマに対して、全体像を踏まえた変革シナリオを描き、実装までを支援する。
「変革シナリオは、1カテゴリーあたり数十ページから100ページ以上のドキュメントとなっている。NSSOLによる上流工程の集大成といえる」とした。現時点では、業界共通の変革シナリオをそろえているが、2026年度中に、製造業や小売業などを対象にした業界特化の変革シナリオを拡充する予定だという。
もうひとつの「オファリングBlock」は、シナリオの実現を支える課題解決アセットと位置づけており、同社が蓄積してきたコンサルティング、先端テクノロジー、業界知見、アーキテクティングといったノウハウと、同社独自のソリューション群を統合および再定義し、実装を支援することになる。
オファリングBlockには、製造業、小売業、金融業、社会・公共、ビジネスモデルドリブンといった業界特化Blockと、AIやデータ基盤などを軸に、戦略・構想、ビジネス・業務プロセス変革、デジタル活用力・ガバナンス変革、組織・人事変革、デジタルプラットフォーム変革といった業界共通Blockを用意する。
「オファリングBlockは、お客さま個別の課題を解決するだけでなく、背景や目的を踏まえて、全体をまとめて解決すべきものを提供することになる。Blockは単体でも使用できるが、組み合わせることで大きな価値を生み出すことができる。属人での対応ではなく、全社として価値提供するための仕組みでもある。変革シナリオとオファリングBlockの組み合わせは柔軟に行うことが可能であり、AIをBlockのなかに組み込んでいるのも特徴である。後発のオファリングブランドであるため、AIに対して、踏み込んでいくことができるのも強みだ」とし、「今後も、新たなソリューション、技術、ノウハウを、オファリングBlockとして拡充する」と述べた。
なお、Corepeakの推進については、オファリングの企画、アセット化、全社展開を担う共通部門として設置したCorepeak推進センター(旧オファリング推進センター)が担当。事業部横断でアセットを提供する仕組みとしている。母体となるオファリング推進センターは2025年4月に設置している。
製造業でのオファリング事例では、製品見積もりAIエージェントの開発依頼を起点に、個別受託案件にとどめず、変革シナリオを提案。この「型」を利用して、製品見積もりの背景にあるサービスやサプライチェーンの強化など、事業価値向上に関わる変革テーマを構成し、3カ年で10以上のプロジェクトテーマを提案して、現在、これらの実装を具体化しているところだという。
ここで用いた「変革シナリオ」は、「AI Ready & コンポーザブルアーキテクチャ」、「AIエージェントを活用した業務改革と人材強化」、「アフターサービス高度化」などで、「オファリングBlock」では、「AIドリブンビジネス変革Block」、「データアーキテクチャBlock」、「AIガバナンス&データガバナンスBlock」、「AI活用自走・内製化促進Block」などを用いているという。
代表的な変革シナリオのひとつとしているのが、「AI Ready & コンポーザブルアーキテクチャ」である。
NSSOL デジタルソリューション&コンサルティング本部オファリング&コンサルティングセンターの伊藤宏樹部長は、「これは、2030年のAI活用型企業コンセプトを将来像とした変革シナリオであり、AIエージェント活用拡大に向けた論点や大きな進め方案を提示し、課題を具体化し、実装へ導く役割を果たす」と語る。
2030年のAI活用型企業コンセプトを具現化する仕掛けとして、AIエージェントが動作するための「Agent AI Platform」、データを蓄積・活用する基盤となる「AI-Readyデータプラットフォーム」、、疎結合により利用促進を図ることができる「AI-Ready Composable Architecture」を用意。「これらを活用することで、AIが安全に利用でき、組み合わせやすく、安定的に利用できるように整備することができる。だが、ビッグバンのように、一気に変えることは難しい。コンポーザブルアーキテクチャにより、部品を積み重ね、長期的に見て、事業を変革させていくことを支援する」という。
また、NSSOL デジタルソリューション&コンサルティング本部オファリング&コンサルティングセンターの高木健一部長は、「全体像を描いた上で、いくつかのユースケースをもとに回すことができるAI-Readyデータプラットフォームを構築し、そこをスパイラルアップしていくことが最適である。オファリングBlockでは、AI-Readyデータプラットフォームをたたき台として、個社ごとに最適な基盤を構築。数多くのデータ基盤構築の実績をもとに実装を図り、最新技術については先行的に検証し、お客さまに提供する。さらに、構築したシステムを最大限活用し、効果を出せるように定着化、内製化も、オファリングBlockを通じて支援していくことができる」とした。








