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Trump大統領ショック テクノロジー企業を襲う不安
2016年11月14日 09:13
外国人労働者政策への不安
「H-1Bビザ」は高度なスキルを持った外国人労働者の就労ビザだ。外国人労働者は米国に6年間とどまることができ、永住権獲得への道も開ける。Obama政権は外国人労働者を積極的に受け入れる政策の下、H1Bビザの適用も拡大してきた。現在、毎年度6万5000の新規許可を出しており、約40万人が、この制度の下、米国で働いている。
一方、Trump氏は「H-1Bビザを安価な労働プログラムとして使うことは永遠にやめさせる。どんなビザや移民プログラムよりも、まず米国の労働者を雇用することを絶対条件にする。例外はない」(3月の声明)と述べ、制度の廃止を公約としてきた。
シリコンバレーの企業はH-1Bビザを極めて重要と考えている。世界中から優秀な頭脳を集め、イノベーションを進める原動力だからだ。
国別でH-1Bビザの適用の約7割(2014年統計)を占めるインドは特に敏感に反応している。Quartzのインド版は「Trump氏の政策は、外国人の人材に依存している米企業に打撃を与えるとともに、インドの2つの最大人材輸出グループ(IT労働者と学生)にも直接インパクトがあるだろう」と懸念を表明している。