Windows Server 2012研究所
Windows 8.1 Updateのポイントを解説する (Modernアプリのサイドローディングのルールを緩和)
キーボードやマウスのユーザーに向けたアップデート
(2014/4/11 06:00)
Modernアプリのサイドローディングのルールを緩和
Windows 8.1では、社内アプリとしてModernアプリを配布する場合、Enterprise版の場合は無償で利用できた(SA特典として提供されていた)が、ProやRTなどの場合は、別にサイドローディングのためのライセンスが必要だった(サイドローディングキー、1クライアントあたり1230円)。
しかしWindows 8.1 Updateにより、サイドローディングに関するライセンスが緩和された。これにより、ドメインに参加しているWindows Enterprise、Proともに、サイドローディングキーがなくても、Modernアプリがサイドローディングできるようになった。
また、ドメインに参加していないWindows ProやWindows RT(もともとドメインに参加できない)では、サイドローディングキーが必要になる。だたし、サイドローディングキーは無償で提供されるようになったため、追加コストは必要なくなった。
サイドローディングキーを取得するには、Microsoftのボリューム ライセンス サービス センターから取得する必要がある。このため、セレクト以上の契約を行っていないとサイドローディングキーが取得できない。
Windows 8.1 Updateは必須
実際にWindows 8.1 Updateを使ってみると、キーボードやマウスが前提のデスクトップ アプリケーションを使うユーザーにとっては非常に便利だ。
なお、Windows 8.1 Updateと同じものがWindows Server 2012 R2にも提供され、適用後は、スタート画面に左上に電源ボタンと検索ボタンが表示されるようになる。
Windows 8.1 Updateは、クライアント/サーバーにとっては、新機能というよりも、ユーザーの使い勝手を考えた機能改修といえるだろう。今後、ラピッドリリースというコンセプトにしたがって、こういったUpdateは頻繁に起こる。
また、このアップデートは、Windows Updateで配布されるためセキュリティパッチと同じ位置づけとなる。このため、5月以降配布されるWindows 8.1のセキュリティパッチは、Windows 8.1 Updateが前提になる。企業にとっては、Windows 8.1/Windows Server 2012 R2を採用している限り、Updateを適応しないという選択肢はない。このあたりは、セキュリティパッチと同じように割り切って、適応していくしかないだろう。
今回のUpdateに関しても、1カ月以内にテストを終えないと、来月にはUpdateを前提にしたセキュリティパッチの配付が行われる。Service Packのような詳細なテストをするのではなく、配布が始まって、市場においてトラブルがないとわかれば、社内でもアップデートを行うべきだと筆者は考えている。
なおMicrosoftでは、次のUpdateでは、デスクトップのウィンドウでModernアプリが動作するように改良する。次のUpdateがいつになるかわからないが、年内中にはリリースされることになると予想されているようだ。