クラウド&データセンター完全ガイド:特別企画
ズバ抜けた高速性・信頼性を優れた価格性能比で実現するPCIe SSDカード
2014年6月4日 13:00
Huawei Tecal ES3000 PCIe SSD 高性能 ストレージカード
株式会社ドスパラ
ストレージを高速化する時にネックとなるのは、コストと信頼性だ。フラッシュメモリーを活用したSSD(Solid State Drive)の導入は進んでいるものの、さらなる高速性能を求めるとなればその敷居は低くない。そんな常識を覆すのが、サードウェーブがこの春から提供を開始したファーウェイのアプリケーションアクセラレータボード「Huawei Tecal ES3000 PCIe SSD 高性能 ストレージカード」である。老舗PCパーツショップ「ドスパラ」を展開するサードウェーブグループの同社がファーウェイのエンタープライズ向け製品を提供することで、ユーザーには多大なメリットがもたらされる。
ドスパラ×ファーウェイのタッグでエンタープライズ製品販売を強化
クラウド/仮想化技術の普及、ビッグデータ活用の進展など、IT基盤の高速化が求められるシーンは多くなっている。しかし、コストや信頼性といった側面から容易に高速化できないケースも多い。そうした「高速化はコストや信頼性とトレードオフ」という常識を打ち破るのがファーウェイのアプリケーションアクセラレータボード「Huawei Tecal ES3000 PCIe SSD 高性能 ストレージカード」である。ストレージI/Oを驚異的に高速化し、システム全体の大幅な性能向上を実現する製品だ。
ファーウェイは、世界的な情報通信機器のベンダーで、携帯電話やタブレットから、エンタープライズ製品、キャリアで用いられる通信機器まで、幅広く展開している。この度、サードウェーブは、ファーウェイと同社のエンタープライズ製品販売に関する契約を締結し、ファーウェイのエンタープライズ製品全般の日本国内における販売を行うことになった。
ドスパラは、PC 本体やPCパーツの販売、通販でお馴染みのサードウェーブグループの一員である。今回、グループ企業のサードウェーブテクノロジーズが問い合わせ窓口となり、ユーザーをサポートする。このサードウェーブテクノロジーズは、法人向けビジネスを展開するなかで、サーバーやストレージといったハードウェアを中心に、多くのデータセンターやクラウドサービス事業者を支援してきた。
これまでのビジネスのなかでサードウェーブグループは、常に最新のテクノロジーを届ける「スピード感」、ユーザーのニーズに幅広いモデルとカスタマイズで応えていく「最適提案」といった強みを生み出し、それらをグループのDNAとしてきた。今回のファーウェイとの契約も、そうしたDNAが色濃く表れた結果なのだ。
最適化したSSD技術によってIOPSと信頼性を大幅に向上
ファーウェイではES3000を「アプリケーションアクセラレータ」と位置付けている。つまり、現在利用しているアプリケーションを特に大きくチューニングせずに、大幅にスピードアップすることができる製品ということだ。
アクセス速度は、容量2.4TBモデルでシーケンシャル読み込み3.2GB/s、同書き込み2.8GB/s。4KBランダム読み込みは最大77万IOPS、同書き込み最大63万IOPS。通常のSSD 製品と比較すると桁が1つ違う速さを実現している。サードウェーブテクノロジーズで実施した性能評価でも、他の同種ボード以上の高速性能を実現しているという。
ES3000は「FPGAコントローラ」と呼ばれる専用のLSIをボード上に3つ搭載し、FTL(ページマッピング)やガベージコレクション(メモリー解放)、RAID、ECC、Data Scrubbingといった処理をボード上だけで行う。これらの処理をFPGAにオフロードすることで、CPUのリソースを消費することなく、安定して高速な処理を実現することができる。
このほかにも、一般的なSSDではキューにWrite 処理とガベージコレクション処理が混在することで書き込み動作が安定しないことがあるが、ES3000は、FPGAコントローラ内にダブルスケジューリングアルゴリズムを採用し、Write 処理とガベージコレクション処理を個別のプロセスキューでパラレルにスケジューリングする。こうしてガベージコレクション処理の影響を最小化することで、安定した性能を実現しているのだ。
さらに、このアルゴリズムは、低レイテンシーを実現するチューニングが施されており、信頼性を担保すると同時に安定した処理を行うベースとなっている。
また、ドライブの中でRAID5を構築し、不良ブロックやフラッシュの故障によるトラブルが発生すると自動的に不良セルを切り離す機能(ダイナミックRAID5エンジン)や、ボード上に搭載したキャパシタ(蓄電器)を用いて、停電時などに最低限のキャッシュライトバックを行うための電力を供給する機能(キャパシタ・バックアップ)なども備えている。
このように、データセンターやエンタープライズでの利用を想定し、極限まで信頼性を高めているのがES3000の特長だが、価格性能の面でも圧倒的だ。データセンターやクラウドサービスの事業者向けに複数台の一括購入も対応可能とのことなので、ぜひ問い合わせてみてほしい。
さまざまな製品を組み合わせ最適な形での提案も
サードウェーブテクノロジーズでは、導入前の設計段階からユーザーの相談にも応えていく。どのような構成が性能を発揮するのに最適なのかといった初期段階から支援できることも、同社の強みのひとつだ。さらに、あらかじめES3000を組み込んだサーバー製品と、HDDなどと組み合わせ、効率的なティアリングを実現するストレージサーバーといった、ユーザーのニーズを汲み取ったソリューションも提供していくという。
保守・サポートについてはファーウェイのバックラインが存在している。同社はもともとサポートニーズの強い通信事業者向けの製品がビジネスの中心となっているため、サポート品質は折り紙つきだ。加えて、ユーザーがES3000をサーバー製品に組み込んで購入した場合は、障害発生時にはサードウェーブテクノロジーズで問題の切り分けを行い、最適な形でサポートを提供していく。
ドスパラでは今回の販売開始にあわせ、ドスパラパーツ館でのES3000のデモンストレーション、展示を実施する。デモンストレーションにより実際にその速さを目にすることができる。導入前に製品評価を行いたいというケースでは機器の貸し出しなども対応する。