クラウド&データセンター完全ガイド:特別編集版

データセンターに備えるべきオブジェクトストレージの大本命「ActiveScale」

ビッグデータ・IoT時代にオンプレミス型オブジェクトストレージが必要になる理由 データ爆発時代がもたらす“クラウドコスト高”問題──解消の切り札とは

IoT、ビッグデータ時代では、システムのストレージ基盤にクラウドを利用するのがごく当たり前となっているが、データが爆発的に増え続けるなか、「クラウドストレージは実はコストが高い」──そんな認識が現在少しずつ広まってきた。こうした課題を受けて欧米ではデータセンター内に自前でオブジェクトストレージシステムを構築する動きが進んでいる。オブジェクトストレージはユーザーやデータセンター事業者にどんなメリットをもたらすのか。

切迫するデータセンターの容量とコスト問題

 ビッグデータやIoTなどの取り組みが進むなか、企業が取り扱うデータが爆発的に増えている。膨大な量のログデータやソーシャルデータ、映像データなど、いわゆる非構造化データが日々蓄積されている。データセンターのストレージ容量はいつもパンク寸前の状態だ。こうしたデータ爆発がもたらす最大の問題はコストだ。分析に活用するために蓄積するデータ、そのバックアップ、DRサイト、長期保存や監査用のアーカイブデータなど、データ保管と管理のコストは日々膨らんでいる。

 インプレスが発行する調査報告書「データセンター調査報告書2017」でも担当者の切実な思いを伺い知ることができる。同報告書によると、利用中のデータセンターの選択理由は「運用コストが安いから」が38.6%で最も比率が多く、利用しているデータセンターの満足理由も「運用コストが安いこと」が30.9%でトップだった。運用コストの問題はデータセンターの永遠のテーマだが、決してそれだけではない。「データセンターに強化してほしいこと」については「クラウドサービス」が48.0%と最も高く、「BCP/DR」も35.0%、「ビッグデータ」も30.0%と高い比率を保っていた。さらにこれらの3項目は前年度の調査から大きく数字を伸ばした項目だ。増え続けるデータをいかに効率よく管理するかは喫緊の課題である。

 調査報告書には、その課題を解決するためのヒントも示されている。例えば、クラウドサービスを強化してほしいというニーズである。増え続けるデータをAmazon S3のようなオブジェクトストレージに“オフロード”すれば保管・管理コストを下げることができる。ただ、その場合も常に立ちはだかるのがコストの問題だ。データ容量が増加すればクラウド上での保管コストはリニアに上昇する。また、データを活用する際、転送を行うたびに多大な料金がかかる。

図1:「利用中のデータセンターの選択理由」上位5つの回答(複数回答可)
図2:「データセンターに強化して欲しい点」上位5つの回答(複数回答可)

なぜ、今オブジェクトストレージなのか?

 そんな中にわかに注目を集めているのが、膨大なデータの格納先としてオブジェクトストレージを構築するというアプローチだ。オブジェクトストレージは、従来のようなファイルやフォルダといった階層構造のデータ管理ではなく、非構造化したデータに属性データ(メタデータ)を付加して管理するという方法を採用する。

 大量の大きなデータを保存しやすく、メタデータを使った高速で柔軟な検索と解析ができることが大きなメリットだ。データ保護についても、RAIDではなくイレージャーコーディング(Erasure Coding、以下EC)と呼ばれるオブジェクトの分散配置と自動修復の手法が用いられる。RAIDは、データ保護と転送スピードの確保で依然と有効な手段だが、拡張が容易とはいえず、RAIDリビルドなど運用の手間が意外とかかるのが課題だ。RAIDによるデータ保全に比べ、ECはオブジェクトストレージの柔軟な容量拡張、圧倒的に高い堅牢性、それと相まってリビルドいらずのメインテナンスしやすさを提供する。

 クラウド上のオブジェクトストレージにデータを溜め込んでいくと、コスト高に陥りやすい。そこで、既存データセンター内にオブジェクトストレージを構築し、容量とコスト問題を一気に解決することが期待されているわけだ。そこで注目できる製品がウエスタンデジタルコーポレーションがHGSTブランドで提供するオブジェクトストレージシステム「ActiveScale」だ。同社は、HDDやS SDの生産技術を生かしたストレージソリューションを展開する企業として知られる。ActiveScaleもデータセンターにおけるオブジェクトストレージソリューションとして、シェアを急拡大している状況だ。大規模なユーザーの例としてはモントルー・ジャス・フェスティバルで、過去1万7,000時間を超えるライブデータを保存・提供した実績がある。

図3:ブロックストレージやファイルストレージと比較すると、オブジェクトストレージは拡張性、堅牢性、経済性に優れる

デバイスからソフトウェアまでを統合したオブジェクトストレージ

 ActiveScaleは、HGSTならではの先進的なヘリウム充填HDDなどの部品レベルから、管理に必要なオブジェクトストレージソフトウェアまでを統合することで、容量効率とデータ堅牢性を高めたシステム製品だ。ラインアップとしては、フルラックで実効容量の最大4.4PBまで対応する大規模環境向けモデル「X100」と、最小480TBからスモールスタートできるスケールアウト向けモデル「P100」の2つを展開する。

 HDD実装密度は業界最高水準で、ペタバイトスケールの拡張性を確保している。HDD故障時も強力なECによってデータを保護する。信頼性はじつに最大99. 999999999999999%に達する。Amazon S3準拠のRESTアクセスが可能なため、クラウドストレージと連携させたり、クラウドストレージからの移行先として利用したりできる。

 こうした性能面はもちろん、ユーザー企業やデータセンター事業者にとって最大のメリットとなるのは導入・運用コストだ。自前でオブジェクトストレージを構築する場合、選択肢としては、ソフトウェアを使って既存のサーバやストレージを束ねて構築するか、高価なストレージ装置を購入するかになる。前者は運用コストが、後者は初期コストが膨大な額になることを覚悟しなければならない。

 これに対し、ActiveScaleは、これらに比べて数分の1の程度で、構築から運用までをまかなうことができるという。ユーザー企業にとっては管理負荷の大幅な削減につながる。もちろんデータセンター事業者のサービス基盤としても有効だ。データセンターの運用費用を削減できれば、浮いた分のコストでサービス提供価格に競争力をもたせることも可能になる。システムの保全性とともに、災害対策も重要となるが、ECの応用として、3拠点に配置し、それらを合わせて一つのストレージスペースとして使え、データ自動分散、修復できる「3GEO」機能は負担軽減に役立つだろう。

 膨大なデータ保管用途として高いコスト効率を期待できるActiveScale。「いきなり導入するのはやや障壁がある」――そう感じる企業にとって手をつけやすい用途としては、オンプレミス上のプライベートクラウドデータ階層化のターゲットストレージ、テープバックアップの代替としてのアーカイブストレージなどがある。スループット性能はラックあたり最大6GB/秒を確保、スケールアウト可能であるため、ビッグデータ分析やIoT分析のニアラインストレージとしての利用も可能である。

 初期コストのメリットゆえに多くの企業がクラウドを選択しがちであるが、データが増え続ければ、長い目で見ればクラウドも「コスト高」になる可能性がある。こうした側面が徐々に認知されつつあるなか、オブジェクトストレージ構築のニーズはますます高まっている。高い性能と経済性、堅牢性をもったHGSTのActiveScaleは、データセンターに備えるべきオブジェクトストレージの大本命であり、要注目だ。

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