富士通とOracle、処理性能が30％強化された「SPARC M10」新モデル

　富士通株式会社と米Oracleは8日、UNIXサーバー「SPARC M10」のラインアップに、最新の「SPARC64 X＋」プロセッサを搭載した「SPARC M10-1」「SPARC M10-4」「SPARC M10-4S」の3モデルを追加すると発表した。SPARC64 X+は、動作周波数が最大3.7GHz、最大16コアを実現しており、これを搭載することで、性能が従来製品より約30％強化されているという。販売は、同日よりワールドワイドで開始される。

　SPARC M10は、SPARCプロセッサとOracle Solarisを採用し、基幹システムやリアルタイムな情報分析などで利用されているUNIXサーバー。新モデルでは、最新プロセッサの採用により性能が向上しているため、より大規模な既存システムの統合や、既存資産を有効活用したモダナイゼーションが可能になるという。

　また今回の新モデルでも、1CPUから64CPUまでのすべてのラインアップで、従来機種と同様に「Oracle Solaris 11」「同 10」および「Oracle Solaris Legacy Containers」の利用による旧OSの動作をサポート。これにより、既存のアプリケーション資産を有効活用しながら、情報システムの性能を強化できるとした。

　さらに、最上位モデルのSPARC M10-4Sでは、同一システム内で世代の異なるプロセッサ（SPARC64 XとSPARC64 X+）の筐体を混在できることから、ハードウェアについても既存の資産を有効活用できる。

　さらに、Dynamic Reconfiguration機能により、システムを停止することなく、新プロセッサをはじめメモリやI/Oの増設、構成変更が可能。コア単位で性能を増強するCPU Activation機能や、段階的に追加可能なモジュラー型の筐体構造もサポートするため、ビジネス規模の拡大にあわせて、常に最適な処理性能でSPARC M10を利用できるとのこと。