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ジャパンネット銀行、富士通の「SPARC M10」とOracle DBで情報系システム基盤を刷新へ

情報検索時間を最大300分の1に短縮

 富士通株式会社は16日、株式会社ジャパンネット銀行が、MCIF(Marketing Customer Information File:顧客データベース)とDWH(データウェアハウス)で構成されている情報系システムの基盤刷新プロジェクトに着手したと発表した。2016年4月の本格運用開始を予定している。

 ジャパンネット銀行の各ユーザー部門では、顧客に最適なサービスを提供するため、過去の取引情報をMCIFに登録し、マーケティングやモニタリングに活用している。しかし、顧客数の増加のためデータ量も増加しており、情報系システムのレスポンスの向上が望まれていたという。そこで同行は、今後の取引情報の増加や複雑な分析手法の導入に必要となる、高い処理性能を確保するため、情報系システムのプラットフォーム更改を決定したとのこと。

 新システムは、勘定系システムと連携し、顧客との取引情報を管理するためのもので、 富士通のUNIXサーバー「SPARC M10」とストレージ「FUJITSU Storage ETERNUS DX200 S3」で構成される。個々の顧客に最適なサービスを見つけ出すマーケティング分析や、取引量や収益といった経営情報の集計、不正や疑わしい取引の抽出などのモニタリングで利用されていることから、このシステムの性能は、ジャパンネット銀行の顧客向けサービスの向上や経営に大きな影響を及ぼす。

 そこで、Oracle Database 12cに実装されている、高速処理が可能なインメモリデータベース機能と、これをさらに高速化するソフトウェア・オン・チップを実装したSPARC M10のプロセッサ「SPARC64 X+」により、高速処理を実現しているとのこと。

 具体的には、従来の情報系システムと比較し、預金者の過去の取引状況などの情報検索時間を、最大300分の1まで短縮したという。また、それ以外の処理も高速に行われているとした。

石井 一志