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SCSK、Windows Azure活用のハイブリッドクラウドサービスを提供

複数クラウドを制御する「PrimeCloud Controller」を強化

 SCSK株式会社は6日、ハイブリッドクラウド制御ソフト「PrimeCloud Controller」が「Windows Azure」に対応し、Windows Azureに対応したハイブリッドクラウドサービスを提供すると発表した。

 現状ではすべてのシステムをクラウド化するのが現実的でない以上、パブリッククラウドとプライベートクラウドをシームレスに利用するハイブリッドクラウドが企業システムの理想形という考え方があるが、連携によるシステムの複雑化や運用コストの高さなど課題も多く、これらがハイブリッドクラウド導入の障壁となっていた。

 SCSKは、ハイブリッドクラウド環境を前提に設計されたクラウド基盤サービスとして、「USiZE」というIaaSを提供している。一部ITリソースを共有する「USiZEシェアードモデル」、「USiZEパブリッククラウドモデル(AWS)」、要望に応じてITリソースと運用を完全カスタマイズする「USiZEプライベートモデル」の3メニューを用意し、国内外の多様なクラウドサービス基盤と連携が可能となっている。

 今回、USiZEを含め、AWS、NIFTY Cloud、VMware、CloudStack、IDCフロンティアクラウドサービス、NTT Com Cloud nを一元的に操作・管理できるPrimeCloud Controllerにおいて、新たにWindows Azureをサポート。

 複数のクラウド基盤、オンプレミスとクラウド、プライベートクラウドとパブリッククラウドなど多様な環境を組み合わせて、統一GUI操作、テンプレート管理・実行環境の自動構築、ハイブリッドクラウド環境での統合監視、クラウド間VPN自動接続といった機能を実現するPrimeCloud Controllerの機能を、Windows Azureに対しても利用できるようにした。

PrimeCloud ControllerによるUSiZE-Windows Azure連携イメージ

 これにより、USiZEとWindows Azureを組み合わせたハイブリッドクラウド環境の構築も可能となる。ハイブリッドクラウドの導入効果として、構築・改修期間の短縮、運用効率化によるコスト削減、サーバー環境の標準化促進によるガバナンス強化を図れると同社。積極的にハイブリッドクラウドによるシステム構築支援を行うとのこと。

USiZE-Windows Azureによるハイブリッドクラウドの活用パターン

 PrimeCloud Controllerの基本価格は、ソフト利用料が年間60万円(管理対象クラウド基盤数2つまで)から。サーバー構築費およびテンプレート作成費が個別見積もり。

川島 弘之