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「最大のポイントはIn-Memoryオプション」、日本オラクル、三澤専務に聞くOpen World 2013の総括 (未来を保証するIn-Memory技術)

未来を保証するIn-Memory技術

 今回の発表に伴って、お客さまに知っておいていだきたいのは、Oracle Databaseを使っていれば、ここまで行けるということが示された点です。Oracle Databaseを使っていれば、例えば、ディスクI/Oにボトルネックが出ればExadataを導入すればいいし、もっと高度にアプリケーションをデザインしたいということであれば、Oracle Database 12cのIn-Memoryのスイッチをオンにしてもらえばいい。そこまでの未来が保証されていることが、MicrosoftのSQL Serverや、IBMのDB2とは大きく異なる点です。

 SAPのHANAの場合には、それにあわせてアプリケーションを書いてくれという話ですから、基本的な姿勢がまったく異なります。Oracle Databaseであれば、アプリケーションを書き換えることなく、将来のパフォーマンスを担保できるようになっているわけです。

 感度の高いSIerは、どのアプリケーションにどう効くのかということを考えはじめていますし、大手顧客はバッチ作業を無くしたいということを考えている。バッチ作業がなくなることでかなりコストを大きく削減できる。すでに、テストをさせてほしいという声が出ていますよ。

BLRは着実に売れる製品に

Database Backup Logging Recovery Appliance

 もうひとつ、注目しておきたいのが、バックアップアプライアンスのDatabase Backup Logging Recovery Applianceです。これは、日本でも売れると思います。当初、Oracle Data Guardがなかなか浸透しなかったのは、触ったことがないという理由や、投入当初に不安定だったという印象をそのまま引きずってきているという点でした。

 しかし、ここ数年は、Oracle Maximum Availability Architectureによって、ソフトウェアでセキュリティを強化することに対して関心が集まっています。Exadataを2台以上導入しているユーザーは、100%がDataGuardを導入しており、確実に広がっています。

 また、Oracle Recovery Managerも広がっている。そうしたなかで、ユーザーの間では、ログの重要性がわかってきている状況にあります。つまり、製品名になぜLoggingという名称が残っているのか、それこそが製品にとっては重要であることが理解されやすい環境が出来上がっているともいえます。ネットワーク構成をとるほどの予算はないという場合にも、Database Backup Logging Recovery Applianceであれば、高可用性を実現しながら導入できます。

大河原 克行