週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】非常用発電機とは

 停電、火災、浸水、地震などの理由で、電力会社の送電網からの電力が途絶えた場合でもデータセンター内機器が正常稼働するよう、備えられた発電機(発電設備)のこと。大型船舶の航行用エンジンと同様、非常に巨大な構造物であり、データセンターの地下や防火区画、敷地内の屋外などに設置される例が多い。稼働用の燃料はおもに軽油、重油、ガスなど。

 データセンターは24時間365日体制での連続稼働が大前提であり、メンテナンス時などを除けば1秒未満の瞬間的な停電でもあってはならない。そこで電源バックアップ体制が準備されている訳だが、よく知られるのはUPSである。「Uninterruptible Power Supply」の略称で、無停電電源装置と訳される。UPSを通じて機器に電源を供給することにより、万一停電が発生してもUPSが瞬時にそれを検知し、別途用意されたバッテリーなどから電源を供給することで、正常な動作を継続させる。

 しかしサーバーの消費電力量は膨大なため、UPSのバッテリーだけでは数日単位での連続稼働は難しい。そこで、最終的には自家発電機の出番となる。発電機は軽油やガスで動作するが、稼働開始から安定動作にまでは若干の時間を要する。その猶予を稼ぐのがUPSのもう1つの役割である。

 発電機は巨大で、作動には騒音を伴う。また燃料が軽油かガスかでも、動作音、燃料の保存性(どんな場所にタンクを置くか、経年劣化しないかなど)なども変わってくる。

 近年、住宅街近接地でのデータセンター建設で住民との摩擦が増えていると伝えられているが、その要因として、高層建築に伴う日照の変化、工事車両の増加に加えて、発電機用の莫大な燃料を保存することへの安全性の懸念も一部であるようだ。