週刊データセンターWatch:
物流拠点開発の日本GLPが国内でデータセンター事業に参入、2024年より順次竣工
2022年3月22日 06:00
物流拠点用不動産の開発・運営を手がけるGLPグループの国内法人である日本GLP株式会社は、データセンター事業への本格参入を決定した。新たな事業の柱とするべく、用地および必要電力の確保を進めるとしており、遅くとも5年後の2027~2028年頃までに電力キャパシティで900MW規模の供給能力を目指す。
GLPは、シンガポール政府投資公社の私募ファンドを源流とする企業グループで、社名の「GLP」とは「グローバル・ロジスティック・プロパティーズ」の頭文字をとったもの。おもに物流関連の施設開発を専門としており、2009年には日本法人が設立されている。
グローバル企業グループとしてのGLPではすでにデータセンター事業に着手しており、中国においては開発の実績がある。また、欧州・北米・南米においても同事業を拡大する計画という。
日本GLPでは新たにデータセンター事業に参入する背景として、クラウドサービスの国際的普及にともなった需要加速を理由の1つに挙げている。しかし日本においてはデータセンターに適切な不動産および電力をタイムリーに確保するのが難しいとも指摘されてきた。
日本GLPではすでに専門チームを立ち上げ、首都圏・近畿圏において合計600MWの供給電力を確保した複数の適地を取得済み。2023年より順次着工、2024年からは順次竣工となる計画だ。