週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】ロードバランサーとは

 サーバーにかかる負荷(おもに通信量)を平等・均一に分散させるための装置およびシステムのこと。「ロードバランス」「ロードバランシング」という語も、「負荷分散」とほぼ同義で用いられる。ちなみに英語表記は「load(負荷) balancing」であり、「road(道)」ではない。

 前提として、なんらかのWebサービスを提供するために、1台のサーバーを用意していたとする。しかしユーザー数が増加していくと、クライアントからサーバーへの通信量もまた増え、1台のサーバーではサービスを処理しきれなくなり、最悪の場合はサーバーがダウンしてしまう。そこでサーバーを2台、3台と増設していくことは、ITの世界では頻繁に行われる。

 とはいえ単純にサーバーを増設しただけでは、特定のサーバーにだけ通信が集中する状況が変わらず、せっかく用意したサーバーが利用されないケースもある。そこで、サーバーの状況を細かく監視し、作業残量などに応じて通信先を効率的に振り分けるためのシステムが必要となってくる。その実務を担うのがロードバランサーである。

 ロードバランサーが稼働していれば、複数のサーバーのうち1台が仮に故障しても、サービス全体を停止させずに済むため、冗長性を確保する意味でも有効な装置とされる。ただしロードバランサーそのものが故障する恐れもある。