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日本IBM、IoTとコグニティブ・コンピューティングの連携ソリューションを開発する「Watson IoT事業部」を新設

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は1日、「IBM Watson」に代表されるコグニティブ・コンピューティングとIoTが密に連携するソリューションの開発・提供を推進するため、「Watson IoT事業部」を新設すると発表した。設立は同日付となる。

 日本IBMによれば、数十億にのぼるデバイス、センサー、システムなどのモノが相互に接続・連携するIoTの世界では、複雑で膨大なデータの理解を実現するコグニティブ・コンピューティングの活用が不可欠とのこと。

 そこで新事業部は、日本を含むアジア、欧州、米国の8カ所の「Watson IoT Client Experience Center」と連携し、顧客とパートナーに対して、コグニティブ・コンピューティングを活用した新しいソリューション開発、作成に必要なテクノロジー、ツールを提供する。

 日本IBMでは、IoTが効果を発揮する領域として、「つながるクルマ」「スマート・マニュファクチャリング」「コネクテッド・ライフ」「ヘルスケア」「スポーツやエンターテイメント」「小売業の店舗」など、6つのユースケースを想定。今後、顧客やビジネスパートナー、スタートアップ企業、学術団体などとのエコシステムを産業分野ごとに形成していく計画だ。

 なお同社では、すでにいくつかの分野で取り組みをスタートさせている。

 例えばスマート・マニュファクチャリング分野では、IoT技術を活用した次世代スマートファクトリー実現に向け、三菱電機株式会社との技術協力で合意しており、今後は、両社の強みを生かして、ファクトリーオートメーション(FA)とITシステム間の連携強化に向けた取り組みを推進するとしている。

 またコネクテッド・ライフ分野では、ソフトバンク株式会社と、IoTを活用したソリューション提供での協業で合意。家電やセキュリティ機器など、住宅関連の多様な機器との連携を促進し、位置情報や決済基盤など通信事業者としての資産も活用して、安全・安心・快適な生活環境の構築を目指し、多岐にわたる産業とのエコシステムを促進するとした。

石井 一志