富士通、商品属性の自動付与機能を備えた消費者嗜好分析ソリューションを提供

　富士通株式会社は21日、消費者のライフスタイルや嗜好を捉え、マーケティング高度化を実現する消費者嗜好分析ソリューションの提供を開始した。販売価格は個別見積もり。

　ソリューションでは、富士通が開発した商品属性を自動で付与する技術を活用。たとえば食品では「手料理」「健康志向」といった商品の特長や訴求ポイントとなる商品属性をタグとして自動的に商品情報に付与し、購入した消費者の情報などと組み合わせて分析・可視化した分析レポーティングを提供する。

消費者嗜好分析ソリューションの概要

　商品属性付与モデルは、テキストマイニングの技術を応用して商品説明文などから有効な情報だけを抽出し、統計学的な手法を応用したビッグデータ解析手法を組み合わせることで、商品に関する属性をタグとして自動的に付与する。これにより、これまで主に手作業で行われていたタグ付けの業務負荷や作業コスト、導入までの期間を大幅に軽減できるとしている。

　分析レポーティングでは、富士通のデータサイエンティストであるキュレーターがビッグデータ解析手法を活用し、商品の情報や購入した消費者の情報など、利用目的に合わせて必要な情報を組み合わせ、分析結果を可視化して提供する。たとえば、あるターゲット層に対するキャンペーンを行う際、ターゲット層の嗜好やニーズについて他の層と比較し、その層に特有の嗜好を抽出することで、ターゲット層に訴求する内容や手段の検討に活用できるレポートを提供する。また、気象情報やSNSなどの外部データなどとも組み合わせた分析も行える。

　富士通が開発した消費者ごとの嗜好推定モデルにより、商品属性やこれまでに実施したアンケート結果、購買履歴などを組み合わせて分析することで、過去に購買履歴のある消費者の嗜好を推定し、その消費者が過去に参加しなかったアンケート調査における想定回答の作成が可能。これにより、実施済みのアンケート調査を追加で行う必要なくデータの拡充が可能となる。

　また、ソリューションではPDCAサイクルの継続的な実行として、マーケティング施策の結果やその他のデータをもとに継続的に分析を行い、顧客企業の分析用データベースを拡充させていく。これにより、過去の結果に基づく最適な分析結果を提供し、顧客企業のマーケティング施策の効果を向上させ、マーケティングの高度化を支援するとしている。