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日立システムズ、手作業の定型業務を自動化できる「定型業務自動化支援サービス」

 株式会社日立システムズは8日、ウェブ業務システムや表計算ソフトのデータなどを活用して行われる定型業務の自動化を支援する「定型業務自動化支援サービス」の販売を開始した。

 サービスは、手作業で行われている定型業務を容易に自動化できるもので、ビズロボジャパン株式会社の業務自動化ツールを活用できる環境を、日立システムズが構築・提供する。実際に自動化したい人手による操作手順をツールに記録させることで、クリック1つで操作手順を再現できるようになり、業務の自動化を実現。業務自動化にあたり、コンサルテーションや業務自動化ツールに操作手順を記録させる作業の代行など、必要に応じて顧客を支援する。

「定例業務自動化支援サービス」導入前後のイメージ

 サービスは、専有型とクラウド(共有)型の2種類の提供形態があり、8日に専有型の提供を開始。クラウド型は2015年度中に提供開始の予定。

 サービスが活用可能な業務の例としては、生命保険会社における新規契約書の登録業務が挙げられている。多種類の保険商品を取り扱っている生命保険においては、販売代理店の契約受付システムと、自社の契約受付システム、契約管理システムとの自動連携がなされていないケースがあり、生命保険会社の担当者は販売代理店の契約受付システムから新規契約データを手動でダウンロードして、商品別に契約管理システムへ登録するといった手動での作業が必要になる。こうした作業を簡単に自動化することができ、紙の契約書での申し込みの場合でも、スキャナーによってPDFに変換することで契約情報を自動登録することが可能になる。

 また、すでに自動連携が行われている場合でも、新規に保険商品を開発する都度、販売代理店各社との連携システムの改修を行う場合には多くのコストがかかるが、サービスにより自動化を図ることで、効率化とコスト抑制の両立が図れるとしている。

 このほか、自動化に向けた業務見直しを検討の際に、システム改修や新規導入を併せて希望する顧客にも、日立システムズが一括して対応可能。これにより、最も費用対効果が高い業務の自動化、効率化の方法を検討・選択し、システム全体の中長期的な改善計画を策定できるとしている。

 日立システムズでは今後、業務自動化の実行基盤を自社データセンター内のリソースオンデマンドサービス上に構築し、クラウド型定型業務自動化サービスとして2015年度中に提供するとともに、業務改善コンサルテーションを含めたワンストップサービスとしてサービス内容を拡充する予定。これらの取り組みにより、「定型業務自動化支援サービス」を幅広い業種・規模の企業向けに拡販し、2020年度末までに累計10億円の販売を目指す。

三柳 英樹