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NEC、紛争鉱物の調査・回答業務を効率化するソフトウェアを発売

 日本電気株式会社(NEC)は7日、企業における自社製品に含まれる紛争鉱物(タンタル・錫・金・タングステン)の調査・回答業務を効率化するソフトウェア「ProChemist/BM 紛争鉱物対応オプション」を製品化し、販売を開始した。

 コンゴ民主共和国および周辺国で非人道的行為を行う武装集団の資金源を絶つため、米国上場企業はコンゴ民主共和国および周辺国で産出されるタンタル・錫・金・タングステンの4鉱物の自社製品への使用状況について、米国証券取引委員会に毎年報告することが義務付けられている。また、米国非上場企業においても、顧客企業からの調査依頼に対応することが必要であり、調査・回答業務の効率化が課題となっている。

 新製品は、NECの含有化学物質管理ソフトウェア「ProChemist/BM」を基盤に、紛争鉱物の調査・回答業務を支援する機能を新たに追加したもの。顧客企業から要求される調査対象製品の一覧リストを登録すると、ProChemist/BMに事前登録した部品構成表に基づき、製品を構成する各部品の品番・部品名・調達先名・調査状況などの情報に自動的に展開・表示する機能を提供。各部品について、紛争鉱物管理用と含有化学物質管理用の両方の調査状況を一元的に確認できる。これにより、調達先への調査依頼時の情報登録や管理の効率化を実現する。

 調査で用いる標準帳票である紛争鉱物報告テンプレート「CMRT(Conflict Minerals Reporting Template)」のうち、Declarationシート(調査結果申告シート)の全7問の質問について、全648パターンの回答内容の組み合わせを自動チェックし、組み合わせが正しい「CMRT」のみを登録する機能を提供。これにより、回答内容の不備にともなうデータ修正や調達先への再依頼など後戻り作業の軽減を実現する。

 また、調達先から部品単位に収集した「CMRT」の回答内容について、顧客企業単位に同一の精錬業者や製品を名寄せして「CMRT」を出力する機能を提供。これにより、顧客企業からの調査依頼に対する回答作業の効率化を実現する。

 価格(税別)は200万円。NECでは今後3年間で200社への販売を目指す。また、NECでは、12月10日に東京コンファレンスセンター・有明で開催される「未来共生シンポジウム 持続可能な鉱物調達」で、新サービスを紹介する。

三柳 英樹