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ルクレ、ネットワークカメラによる移動体追っかけビューシステム

サーキットやジェットコースターで追尾映像を実現

仕組み

 株式会社ルクレは5日、ネットワークカメラで移動体を追尾する「追っかけビューシステム」を開発した。

 通常、ネットワークカメラは固定されており、その場所しか見ることができない。「追っかけビューシステム」は、固定された複数のネットワークカメラで「動くもの」を中心にして動画を見るという新しい視点をもたらす。

 仕組みは、監視カメラソフト「アロバビュー」で移動体を認識し、複数のネットワークカメラを次々と切り替えることで、移動体が常に映った連続映像として再生・録画するというもの。移動体を追尾できるため、移動中に対象物に異変があった場合にすぐに気づけるほか、録画映像から事故後の原因究明にも役立つという。

 また、サーキットやアトラクション、スポーツイベントなどに同システムを導入することで、利用者へ付加価値のある映像サービスを提供できるとしている。この映像はスマートフォンですぐに確認でき、高画質な映像商品として販売することも可能。

 例えば、ジェットコースターでは終わったあとで「おもいで写真」を購入できたりするが、「追っかけビューシステム」を導入すれば、恐怖で絶叫している一連の様子を収めた「おもいで映像」の販売も可能になる。

 あるいは自動車やバイクのサーキット、マラソンやトラック競技などのスポーツイベントで活用することで、車両や人の動きや走行フォームをチェックすることが可能という。

 導入事例として、国内大手二輪車メーカーテストコースに採用。30台ものテストコースを走るバイクを30fpsの滑らかな動画で途切れることなく同時に追いかけることに成功。GPSと連動させることで、走行速度が変わっても適切なカメラが切り替えられ、最高速度150km/hまでの対応実績があるという。

川島 弘之