ニュース

富士通、UXに優れたWebアプリを実現する「INTARFRM RIA Java Ajax V4」

 富士通株式会社は14日、アプリケーションフレームワーク「INTARFRM」の製品体系として、新たに「Enterprise Edition」を追加した。Enterprise Editionは、フロントエンド(画面処理)とバックエンド(業務処理)を分離することで、変化の激しいフロントエンド技術への追従や、バックエンド資産の長寿命化を重視した製品群。

 この製品群の1つとして、ユーザーエクスペリエンス(UX)の優れたWebアプリを実現するフロントエンド・アプリケーションフレームワーク「FUJITSU Software INTARFRM Enterprise Edition RIA Java Ajax V4」を11月22日より販売する。

 同製品は、開発支援機能と実行機能で構成される、HTML5・jQueryに対応したフロントエンド・アプリケーションフレームワーク。PCに加えてタブレットでも実行可能なUXの高いWebアプリ開発を支援する。

 具体的には、UXの実現に必要な使用頻度の高い画面部品を標準で提供。従来のHTML画面部品であるテキストボックスやラジオボタンなどに加え、タブ、ツールチップ(吹き出し)、アコーディオン(タイトルのクリックで内包している情報を表示)などのグラフィカルな部品を用意している。

 さらにUXの高い画面要件がある婆葉、世界中で公開されているjQueryプラグインも利用可能。プラグイン連携機能や連携のためのノウハウを提供する。入力補助機能も提供し、IME自動切り替え、入力制限、児童フォーマット、ファンクションキー割り当てなどの機能も利用できる。

高い操作性・表現力を実現

「画面処理」「制御処理」「業務処理」分離で保守性を向上

 こうした開発ツールを提供するだけでなく、スマートな開発や保守性の向上を実現するのが最大の特長。

 同製品を利用して開発システムは「画面処理」「制御処理」「業務処理」が分割され、整理された構造となる。また、開発者にとって難易度の高い制御処理はライブラリが用意されており、画面遷移やレイアウト変更などは定義ファイルに記述するだけで、コーディングが不要となる。これらにより、開発者は画面処理と業務処理の開発に専念できるため、品質や保守性を向上できる。

アプリケーション構造の標準化

 また、デバッグの難しいJavaScriptで開発しなければならなかった画面部品の処理を、開発支援機能により、Javaで開発できるのも特長。JavaScriptの開発量を削減できるため、さらなる品質向上が可能という。HTML5の機能を利用して、オフライン運用可能なアプリ開発にも対応。倉庫や地下などネットワークに接続できない環境でもクライアントだけで実行できる業務に容易に対応できる。

 価格は、開発支援機能の「INTARFRM Development Facility Enterprise Edition RIA Java Ajax V4」が10万円(税別)、実行機能の「INTARFRM Runtime Enterprise Edition RIA Java Ajax V4」が30万円(同)から。出荷は12月より。富士通では2016年度末までに売上1億円を目指す。

川島 弘之