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ワムネット、企業間ファイル共有をストリーミングで実現する「GigaCC View」

実際のファイルを相手に渡さず共有、閲覧を細かく制御

 日本ワムネット株式会社(以下、ワムネット)は、米Content Revenのクラウド型ドキュメントセキュリティサービスを11月20日より国内提供する。

 ワムネットの企業向けオンラインストレージ&コミュニケーションプラットフォーム「GigaCC」の新ラインアップ「GigaCC View」として提供。GigaCCシリーズによる「大容量・秘匿性の高いファイルの安全な授受・共有」の仕組みに加え、「ファイルを相手に渡さないファイル共有」という新しい仕組みを提供する。

 これにより、企業間のファイル共有において、ファイルの送り手側の意図しない拡散や流出を防止したいというニーズに対応。こうしたニーズには従来、DRM(デジタル著作権管理)などの仕組みが有効とされていたが、高額な費用、ファイルの閲覧者側に専用クライアントが必要になるといった課題があった。これを新しい仕組みで解決する。

仕組み
DRMやDropboxなどと比べたGigaCC Viewの位置付け

 GigaCC Viewは、配信相手に実際のファイルを渡さずに、利用・閲覧を送り手側がコントールしながら、“ストリーミング形式でその中身だけ受け手に閲覧させる”クラウドサービス。相手先には専用クライアントのインストールの必要がなく、インターネット環境、Webブラウザ、Microsoft Silverlightがあれば閲覧できるため、簡単・迅速に運用フローを構築できる。

 配信ファイルへのさまざまな制御機能を備える。1回の配信で閲覧できる端末台数を設定する「アクティベート可能台数制限」、閲覧期日または初回閲覧時から数えて閲覧可能な日数を設定する「期日制限」、印刷可否・ページ単位の印刷範囲・印刷可能部数を設定する「印刷制限」、画像やテキストを配信コンテンツ上に表示する「透かし」が利用可能。配信した後に閲覧無効化、各機能の再設定も行える。また、相手先がいつ閲覧したか、どのページをどれだけ閲覧したかなどの情報を送信側で確認することも可能だ。

 iOS向けアプリも提供されており、モバイル端末での閲覧・制御にも対応。Android向けアプリはニーズに応じて提供するかを検討するという。

送信側のトップ画面。「コンテンツの追加」からファイルを登録
制御設定画面

 「情報を見せたいが保存させたくない」「印刷を制御したい」「モバイル端末で閲覧できるが端末にはファイルを残したくない」といったニーズに応えるほか、送信側で閲覧状況を確認できる機能を応用して、社内教育用コンテンツの閲覧状況を管理するといった社内教育にも対応する。

受信側の画面。送信者からのメール内のURLからアクセス
Wordを閲覧。コピーや印刷を制御
動画を閲覧

 対応ファイル形式は、Word/Excel/PowerPoint、PDF、Flash、HTML、動画・音声(MP4/MP3/WMV/AVI)、画像(JPEG/GIF/BMP/TIFF)。価格は初期費用が5万円、月額費用が8万1600円(5GBまで)から。ワムネットによる直販のほか、SCSKとアシストを通じて販売する。

川島 弘之