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ヤフー、次世代型「プレハブデータセンタ」にバッテリ内蔵のPRIMERGYを採用

 富士通株式会社は16日、ヤフー株式会社の次世代ICTインフラ「プレハブデータセンタ」に、バッテリを内蔵したPCサーバー「PRIMERGY RX200 S7」を200台導入したと発表した。

 「プレハブデータセンタ」は、可搬型のプレハブを用いて、サーバーの償却周期に合わせ、最小限のコストと設備で最新技術に対応したデータセンターに更新できるよう、2011年9月にヤフーが開始した実証実験プロジェクト。データセンターを稼働させるために必要最低限の電源とネットワークを設置し、空調機ではなく外気をファンで取り入れるなど最小限の設備で構築されている。

 ヤフーでは、無停電電源装置(UPS)や発電機をなくすなどして従来データセンターへの要件を緩和する一方、瞬停対策としてバッテリを内蔵し、さらに高温環境での稼働が可能なサーバーとして「PRIMERGY RX200 S7」を導入した。これにより、電力や空調にかかるコスト削減を図るとともに、サーバーの償却周期に合わせて、データセンターの更新を可能にした。

 「PRIMERGY RX200 S7」は、ミドルレンジのラック型サーバー。バッテリを内蔵するほか、搭載CPUの構成を識別して冷却ファンの回転数を制御する仕組みなどを備える。今回は同サーバーを200台導入した。

プレハブデータセンタ内のPRIMERGY RX200 S7
内蔵型バッテリーユニット

 ヤフーは「プレハブデータセンタ」により、メガワット単価でみて従来のデータセンター比で約6割の削減を実現している。また、データセンター内のエネルギー効率指標・PUEで当初目標の1.1をさらに下回り、年間で平均1.044を達成するなど、全体のエネルギー効率の向上も図れたとしている。今後も「プレハブデータセンタ」を進化させていく意向。

川島 弘之