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旭化成が「SAP HANA」で経営を迅速化する情報活用基盤を構築

 日本電気株式会社(NEC)とアビームコンサルティング株式会社(アビーム)は1日、旭化成がERPシステムで扱う大量の業務データをリアルタイム分析・把握する情報活用基盤を構築したと発表した。同システムは、インメモリソフト「SAP HANA」で構築したもので、同製品を採用した国内最大級の事例という。

 旭化成は近年、あらゆる局面においてグローバルレベルでの変化に柔軟に対応すべく、事業領域の中で選択と集中を進めることで、グループの経営資源を集中し、さらなる成長のための経営基盤強化を図ってきた。今回のERPシステム統合プロジェクトは、旭化成グル婦における組織変更への迅速かつ効率的な対応とシステム保守・運用コストの削減を可能にし、グループ全体のタイムリーな情報把握による経営のスピードアップに貢献することを目指したもの。

 構築した情報活用基盤は、統合したERPシステムで扱う会計・生産・購買・販売・物流などの大量の業務データを、SAP HANAを活用して高速処理し、会計・事業・工程単位のコスト分析レポートなど業績管理や各種データ分析に必要な業務レポートや、利用者が分析軸を任意に設定したレポートをリアルタイムに提供する。旭化成はこれにより競争力の向上を目指す。

 NECとアビームは今回の実績を生かし、今後もSAP HANAを活用した基幹システムにおける経営情報の活用基盤や、マーケティングなどを目的としたビッグデータ分析基盤の提案を強化し、企業の成長と業務効率化に貢献する考え。

川島 弘之