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アシスト、CPUリソースの優先配分などに対応したDWH専用データベース「InfiniDB」新版

 株式会社アシストは1日、米Calpontが提供する、大量データ分析・検索に特化したデータベースの新版「Calpont InfiniDB 3.5」を同日より提供開始する。

 「InfiniDB」は、列(カラム)指向型の超並列データベース。従来はDWH(データウェアハウス)専用アプライアンスが得意としていた大量データの分析を、汎用のx86サーバーを並列化するアプローチによって、安価に行える点が特徴という。

 今回の新版では、ユーザーに割り当てるCPUリソースの優先順位付けをサポートした。「InfiniDB」では複数セッションからの同時SQLリクエストを並列処理できるが、従来はCPUリソースがすべてのセッションへ均等に分配されていたため、優先すべき処理に多くのリソースを割り当てるといったことができなかったという。今回の優先順位付けによってこれが可能になったため、ビジネス上の重要度などにあわせて、リソースを有効活用できるとのこと。

 また、データ量やユーザー数が増加した場合は、サーバーを追加して性能向上を図るスケールアウトに対応しているが、新版では、サーバー追加作業を行う際にデータの再分散(リバランス)が行えるようになった。リバランスはコマンド操作で簡単に行え、パフォーマンスの最適化を実現できるという。

 さらに、SQLの統計収集機能が追加されたことで、すべてのセッションでホスト名、ユーザー名、SQL文、実行時間、メモリ使用率、アクセスブロック数などのSQL情報を取得可能となり、速度低下の原因となっているSQLの特定や、InfiniDBで実行されたSQLの監査などに利用できる。

 このほか今回は、DISTINCT句使用時におけるクエリの性能改善、InfiniDBで作成した表とほかのMySQLストレージエンジンの表を結合して処理できるクロスエンジン表アクセス機能の追加、NOT NULL制約やSSL通信のサポートなどが行われた。

 価格は従来と変更なく、1コアあたりライセンス料金が90万円(税別)、保守料金が18万円(税別)。

(石井 一志)