デル、BYOD市場を狙ったWin8搭載回転ディスプレイ型Ultrabook「XPS 12」
デル株式会社は10月23日、ディスプレイ部が回転して、UltrabookノートPCとしてもタブレット機としても利用できるWindows 8搭載PC「XPS 12」を発表した。価格は9万9980円から。
フリップヒンジ機構による回転ディスプレイを搭載したコンシューマ向けモデル「XPS 12」 | ディスプレイが回転する様子を見せて説明する、デル株式会社 マーケティング統括本部 統括本部長 原田洋次氏 |
XPSシリーズはコンシューマ向けのモデルに位置づけられるが、マーケティング統括本部 統括本部長 原田洋次氏は、「BYODというITトレンドにより、個人と企業の境目がなくなってきている」と指摘。「法人としてはコストカットにつながる。個人の視点では、自分のパソコンを仕事にも使える。セキュリティが問題になるが、クラウド化することでセキュリティ面は強化できる」とコメント。また、TPM1.2を搭載し、Windows標準搭載機能のBitLockerによる暗号化にも対応している。
デルには法人向けノートとして「Latitude」シリーズが用意されているが、既存モデルの「XPS 13」は法人にも好評で、法人から500台規模の大量発注もあったという。
「XPS 12」は、フリップヒンジ機構を用いた回転ディスプレイ搭載により、Ultrabookにもタブレットにもなる斬新な設計が最大の特徴。従来のタブレットPCでは、タブレットとして利用したあとキーボードを利用する場合、持ち上げて液晶部をたたみ、置き直す操作が必要となるところ、液晶ディスプレイ部が底面は固定したまま回転するため、つど置き直す作業がなくなる。
「回転型コンバーチブルタイプは、コンバーチブルの本命になれる製品」だとして、「回転ディスプレイは強度的に不安を持たれるかもしれないが、実際に触っていただければ不安は払拭される」という。
ボディの剛性については、天板には削り出しアルミとカーボンファイバー混合の素材、ボディには軽量で耐久性に優れるカーボンファイバー、ディスプレイには高強度・剛性のGorilla Glassを採用するなど、軽量ながら剛性に優れる素材を各所で採用している。
CPUは、Core i5-3317Uまたはi7-3517Uから選択可能。OSはWindows 8だが、オプション(5040円プラス)でWindows 8 Proも選択できる。メモリは4GB/8GB DDR3L(1600MHz)、HDDは128GB/256GB SSD。
ディスプレイは12.5インチのIPS方式のフルHDタッチスクリーン液晶ディスプレイ(1920×1080ドット)を搭載。無線LANはIntel Centrino Adbanced-N 6235チップを搭載、IEEE 802.11 n/a/gおよびBluetooth 4.0に対応する。入力装置はバックライト付きフルサイズ・キーボード、タッチパッド、130万画素ウェブカメラを備えた。
バッテリは6セルのリチウムポリマー充電池(47WHr)を搭載。CPUがCore i5、Core i7の場合とも連続駆動時間は5.5時間。45WのACアダプタが付属する。
インターフェイスは、USB 3.0×1、USB3.0(PowerShare)×1、20pinミニディスプレイ×1、ヘッドフォン・マイクロフォンコンボジャック×1、ハーフミニカードスロット(無線・Bluetooth・WiDiコンボカード用)×1、ミニカードスロット(SATAドライブ用)×1を装備。
サイズは317.3×215.4×20.0mm(横×縦×厚)、重量は最小構成時で約1.52kg。
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