富士通、ものづくりの全領域をICTでつなぐ「ものづくり革新隊」サービス


 富士通株式会社は1日、5月に発表した「ものづくり革新隊」のコンセプトに基づき、製造業の顧客に現場を熟知したベテラン人材による「ものづくりエキスパートサービス」、現場で使い込んだ生産設備やICT作業支援ツールなどの「ものづくりツール」、高度な専門業務の受託や工場共通運用業務のBPOなどの「ものづくり受託サービス」などのメニューを取りそろえ、サービスとして提供を開始した。

 同サービスを活用することで、製造業の顧客は、先端ICTを駆使することで試作検証期間を短縮し、作業負荷、コストを大幅に削減可能。また、実務経験者による課題の見える化支援により、市場の動きに柔軟に対応した生産ラインを構築できるという。

 ものづくり革新隊は、従来からのソリューション中心の支援に加え、スーパーコンピュータ「京」や各種サーバー、PC、スマートフォンなどの製造で培った富士通グループにおける長年のノウハウ、ツール、人材を結集し、顧客に外販することで、製品の企画から開発、製造、販売に渡るものづくり領域全体をICTでつなぎ、製品機能・品質向上、設計・生産リードタイム短縮、生産性向上、コストの改善を目指すもの。

 サービスメニューとしては、「ものづくりエキスパートサービス」「ものづくりツール」「ものづくり受託サービス」を用意。

 「ものづくりエキスパートサービス」では、同社の生産方式を実践したベテランや現場を知り尽くしたエキスパートが、顧客の開発や製造での課題解決に参画し、ものづくりの改革につながるさまざまな診断、サポートを行う。例えば、顧客の製品特性に合わせて、設計・生産連携、生産の領域にわたり、ハードウェア・ソフトウェア開発のプロセス構築、QCD(Quality Cost Delivery)およびプロジェクトのマネジメント、開発上流の仮想検証や解析シミュレーション、生産ライン構築・最適化の進め方など、ICTを活用した開発ノウハウを提供する。

 「ものづくりツール」では、精密組み立てロボットをはじめとする生産設備、生産平準化を実現するICTソリューションに加え、各工程の作業効率の向上やペーパーレス化を図るポータブル無線端末あんど、生産現場を効率化する各種支援ツール、設備群を提供する。

 「ものづくり受託サービス」では、耐久性が求められるPCや携帯電話の落下衝撃解析や、故障解析、材料分析など高度な設備を必要とする業務の受託や、顧客の製品の品質確認を代行するなど、専門業務の受託サービスを提供する。また、副資材購買など共通業務の受託サービスなども提供する。

 価格はすべて個別見積もり。販売目標は今後3年間で売上1000億円。

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