ヴイエムウェア、VMware vSphere 5.1を発表~vRAM課金は廃止
ヴイエムウェア株式会社は28日、サーバー仮想化基盤ソフトの新版「VMware vSphere 5.1」を発表した。100以上の機能強化が行われているとのことで、9月12日より出荷を開始する予定。
VMware vSphere 5.1では、仮想マシンあたり64の仮想CPUと1TBの仮想メモリ(vRAM)をサポートするほか、VMware vSphere 5から導入された、vRAMに対する課金は撤廃された。プロセッサ数に応じた課金のみとなる。
また、SMB向けの「VMware vSphere Essentials Plus」エディションの機能が大幅に拡張された点が特徴という。具体的には、「VMware vSphere Storage Appliance for Essentials Plus」の新版を搭載。サーバーの内部ストレージを共有ストレージに変換し、VMware vMotionやHigh Availabilityなどのビジネス継続機能が、ハードウェアの共有ストレージなしで使用できるようになる。
さらに、vSphere Data Protectionの新たなバックアップとリカバリの機能を活用して、バックアップポリシーをVMware vSphereに迅速に設定できるほか、組み込まれた重複排除機能を用いたエージェント不要のバックアップが可能になり、バックアップのコストと管理オーバヘッドが削減されるという。
加えて、VMware vSphere Replicationにより、LANまたはWAN上へ効率的かつ簡単な方法で仮想マシンのデータを複製可能。vCenter Site Recovery Manager 5.1でも、VMware vSphere Essentials Plus 5.1が新たにサポートされる。
なおVMware vSphere 5.1の想定価格は、プロセッサあたり1万円程度からと発表されているが、従来は2ソケットサーバー×3台まで利用可能な小規模企業向けの「Essentials」エディションが6万円程度で販売されているため、VMware vSphere 5.1の「Essentials」のことを指すものと思われる。なお米国での価格は、Essentialsが495ドル、Essentials Plusが4495ドル(いずれも2ソケット×3台まで)に設定されている。「Standard」の価格については特に言及されていない。