日本IBM、リアルタイムデータに対応した分析ツール「InfoSphere BigInsights V1.4」


 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は14日、大量の非構造化データとリアルタイムデータを分析できるソフトウェアの新版「IBM InfoSphere BigInsights V1.4」を発表した。IBM InfoSphere BigInsightsに、ストリームコンピューティングを実現する「IBM InfoSphere Streams」を同梱しながらも、従来と同じ料金で提供するという。価格は111万円(税別)から。

 InfoSphere BigInsightsは、Hadoopを基盤として利用している大量データ分析用のソフトウェア。Hadoopの機能に加えて、スプレッドシート形式の分析ツール「BigSheets」やWebコンソール、エンタープライズレベルのセキュリティ機能などが提供されている。

 今回の新版ではこれらの機能に加え、ネットワークから転送されてくるデータをリアルタイムに処理する、ストリームコンピューティングの機能が追加された。Hadoopとストリームコンピューティングの2つの処理機能を活用すると、例えば、クレジットカード会社でのカード不正使用の検知が可能になるとのこと。

 具体的には、Hadoopにより、蓄積された膨大な過去データから不正パターンを分析し、ストリーミングコンピューティングにより、ネットワークから次々に転送されるカード取引情報に対して、不正パターンと使用履歴とをリアルタイムに照合することで、不正使用を検知するという。

 さらに新版では、米ClouderaのHadoopディストリビューション「Cloudera's Distribution including Apache Hadoop(CDH)」を新たにサポートしたため、現在CDHを使用している企業は、既存のシステムを変更することなくBigInsights V1.4を導入できる。

 このほか、処理できるデータ容量を20TBに抑えて低料金化した開発者向けの「スターター・キット」が、ラインアップに追加されている。スターター・キットの価格は55万5000円(税別)。

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