アルバ、BYODを推進するネットワークアクセス管理製品「ClearPass」


Aruba CMOのベン・ギブソン氏

 アルバネットワークス株式会社は5日、BYOD(Bring your own device:私物デバイスの業務利用)を実現するMDM・アクセス管理システム「Aruba ClearPass」を発表した。

 スマートデバイスの業務利用が進んでいるが、議論を呼んでいるのが私物端末の扱いだ。セキュリティの懸念などマイナスな要素もはらむが、Aruba CMO(最高マーケティング責任者)のベン・ギブソン氏が強調したのは、「BYODが進めば、モバイルの機動性を生かしたコラボレーションが生まれ、社員のデバイスに会社が払うコストを抑えられるという利点がある」といったプラスの要素である。実際、世界的に見ればBYODは進んでいて、同社がアジア地域のユーザーカンファレンスで行ったアンケートでは、85%の企業がBYODをすでに実施していると回答したという。

 「課題は、いかにセキュリティを確保するか、ユーザーエクスペリエンスを提供するか、管理負荷を削減するかにある」(同氏)。

 Aruba ClearPassは、モバイルデバイス管理(MDM)とネットワークアクセス管理を統合した製品。ポリシーを管理する「Policy Manager」を中核に、VPNやメールなどのアプリケーション、セキュリティを端末に適用する「Onboard」、端末とユーザーを識別・管理する「Profile」、デバイスを検疫する「OnGuard」、ゲスト回線を管理する「Guest」で構成される。また、IEEE 802.1Xネットワークセキュリティポリシーを配信するためのクラウドサービス「QuickConnect」も用意され、有線・無線・VPNあらゆるネットワークへのアクセスポリシーを端末へプロビジョニングし、セキュアに管理できるのが特長だ。

 価格は、5000エンドポイントまで対応するアプライアンス構成で299万9000円から。4月より国内提供を開始する。

 併せてアルバネットワークス株式会社では、BYODに対応したネットワークエンジニア向け技術認定制度「Aruba Certified Solutions Professional」も発表。BYODで発生する新しいネットワーキング要件に対応できるように特化した認定制度として、RFの基礎、高密度クライアント環境向けWiFi設計、安全な認証と暗号化、従業員とゲスト向けのモバイルデバイスプロビジョニングなどの重要なトピックを扱うとしている。

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(川島 弘之)
2012/3/6 06:00