旭海運、災害対策にノベルのバックアップ製品「PlateSpin Forge」を採用


 ノベル株式会社は24日、旭海運株式会社が基幹システムのバックアップ・リカバリを目的に「PlateSpin Forge」を導入したと発表した。これにより、サーバー障害や自然災害発生時にも1時間以内に業務を復旧できる仕組みを構築したという。

 旭海運は、製鉄原料や石炭の船舶輸送を中心とした運航業と、自社所有および受託船を管理する船舶管理業を展開している。BCP(事業継続計画)やDR(災害復旧)の重要性を認識しており、かねてより在宅勤務を含む対応策を講じていたが、東日本大震災でプライオリティを向上。複数のソリューションを検討した結果、株式会社夢テクノロジーが提案した、基幹システムをPlateSpin Forgeでバックアップするソリューションを採用した。

 PlateSpin Forgeは、バックアップ・DR用のハードウェアプライアンス製品。アプライアンス1つで、複数の物理ワークロードと仮想ワークロードを迅速に回復し、主要なワークロードレプリケーションとディザスタリカバリ機能のモニタリングとレポート作成を容易にする。

 旭海運は同製品をデータセンターに設置し、社内の基幹システムが稼働するサーバーとの間をインターネットVPNで接続し、1日1回の夜間処理により差分バックアップを実施する。障害や自然災害発生時には、バックアップされている仮想イメージに切り替え、基幹システムを止めることなく運用。リストア作業がシステム化されたことで、これまで1日以上かかっていた作業時間が1時間弱で可能になり、作業ミスも軽減できるようになった。

 今後、同社はすべての業務システムをPlateSpin Forgeにバックアップする予定。これが実現すると各拠点にサーバーを設置することなく、世界中のどこからでもインターネットVPN経由でアクセスしてシステムが利用可能となる。さらに将来的にはバックアップされた仮想イメージを利用してシンクライアント化なども目指していく考え。

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