「2012年はUltraBookに注力、Xeon E5やAtomベースのスマートデバイスにも期待」~インテル・吉田社長


インテル 代表取締役社長の吉田和正氏
つくば市でのプロジェクト
記者会見の会場に展示されていた、各社のUltraBook

 「2011年度は(米Intelの)売り上げが初めて500億ドルを超え、これまでで最高の業績になった。2012年は、UltraBookによる新しい提案に注力するほか、CES(家電・情報機器展示会の2012 International CES)で発表されたAtomベースのスマートフォンやタブレットなどの製品を、日本の消費者にも早く提供したい」--。19日(米国時間)に発表された米Intelの決算結果を受け、20日に行われた記者会見で、インテル株式会社 代表取締役社長の吉田和正氏はこう述べた。

 具体的な数字としては、2011年通年の売上高は540億ドル、営業利益が175億ドル、純利益が129億ドルで、売上高は前年から106億ドル増加している。この好調の大きな要因として吉田社長は、「新興国に支えられたPCの需要と、データや端末の増大に伴うデータセンターからの需要」を挙げた。

 また日本では、「大震災で苦難を経験したものの、その反面、ICTの重要性が再認識された年だった」と振り返る。そして、「つくば市における産官学の活動を通じて、ICTの重要性を再度実証しながら、日本の抱えるさまざまな課題の解決と経済成長をどう実現するかを、新たなミッションとして加えている。さらに、その活動を世界に向けて発信していきたい」とも述べた。

 一方2012年については、インテルが推進している薄型・軽量ノートPCの新カテゴリ「UltraBook」を、今年も引き続き訴求していくという。吉田社長は、「タッチパネルを持ちタブレットのように利用できる新しいものなど、バラエティに富んだUltraBookの提供を目指す。また、第三世代Core iプロセッサ(開発コード名:IvyBridge)により、劇的な処理能力の向上と消費電力低減、グラフィックス性能の強化を実現し、さらに性能が強化された製品も期待できる」とアピール。このカテゴリでのいっそうの飛躍を図るとした。

 また、CESでお目見えしたAtomベースのスマートフォンやタブレット端末にも言及。LenovoやMotorola Mobilityから提供される予定の端末を紹介し、日本市場にも早期に提供していきたいとした。これらは、WindowsではなくAndroidベースなのが特徴で、Atomの新たな市場としてインテルが狙っているところ。2011年第4四半期のAtomプロセッサ/チップセットの売上高は1億6700万ドルと前年同期から57%減っており、この流れを変えることができるか注目されている。

 加えてエンタープライズ市場については、クラウド需要などによるデータセンター市場の拡大に対応するため、SandyBridge(開発コード名)世代のXeonとなるXeon E5を、2012年第2四半期より提供開始することを説明。「従来製品と比べて大幅な性能向上と消費電力低減を果たし、業界から高い評価をもらっている。クラウドを活用したイノベーションの革新に寄与できる」とした。

 このほか、セキュリティについては、McAfeeと共同開発している「DeepSAFE」テクノロジーを取り上げ、ハードウェアベースの同技術によって、セキュリティの確保されたPC環境をユーザーに提供すると述べている。

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(石井 一志)
2012/1/20 15:49