「Oracle Solaris 11」、提供スタート


 米Oracleは9日(現地時間)、「Oracle Solaris 11」の提供を開始したと発表した。Webからダウンロードが可能となっている。

 Oracle Solaris 11の特徴は、OS、ネットワーク、ストレージリソースを仮想化する機能が組み込まれており、完全に仮想化された「クラウドOS」として提供される点。

 「Oracle Solaris Zones」による仮想化により、低オーバーヘッドで物理ノードごとに数百ゾーンまで拡張できる。x86/SPARCシステム上で動作するサーバー仮想化ソフト「Oracle VM」に対応するよう設計され、柔軟でセキュアなライブマイグレーションも実現する。

 また、新たなネットワーク仮想化機能や「Oracle Solaris ZFS」によるデータおよびストレージ管理基盤を実装。単一のOSインスタンス内での帯域制御、データセンタートポロジーの構築、SSD対応の階層化ストレージプール、ラインスピードの暗号化がサポートされるほか、重複排除機能によって、仮想環境におけるストレージ要件を1/10に低減できるという。

 セキュリティ面では、職務権限ごとのルートアクセス、負荷の少ない監視、新たな高速暗号化機能などを搭載。このほか、共有メモリ管理の最適化、I/Oリソースの管理、暗号処理のオフロードといった機能が強化されている。

 Oracle Solaris 11ではOracle製ソフトウェアと統合して設計・検証されており、同時に導入することで、フェールオーバーの迅速化、信頼性の向上などにより、アプリケーションのパフォーマンスを10倍まで向上できるとしている。

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