日本オラクル、Solaris環境の超高速化を実現する「SPARC SuperCluster」~最新のSPARC T4プロセッサを搭載


SPARC SuperCluster T4-4

 日本オラクル株式会社は31日、最新のSPARC T4プロセッサを搭載したエンジニアードシステム「SPARC SuperCluster T4-4」(以下、SPARC SuperCluster)の国内提供を開始したと発表した。Solaris 10と、11月に提供開始が予定されているSolaris 11に対応しており、Solaris向け既存アプリケーションの処理速度を劇的に高速化できるという。

 「SPARC SuperCluster」は、10月に発表されたばかりの最新4ソケットサーバー「SPARC T4-4」をベースに、さまざまな最新技術を統合して組み上げられたアプライアンス製品。日本オラクルが提供してきた従来のエンジニアードシステムは、データベースやミドルウェアなど、特定領域の高速化に利用できるものだったが、「SPARC SuperCluster」は、Solaris上で動いてたアプリケーションであればそのまま移行でき、移行するだけで高速化を実現できる点が異なる。

 加えて、無償で提供される仮想化技術「Oracle VM for SPARC」や「Oracle Solaris Zones」により、Solaris環境全体、もしくはアプリケーションごとの仮想化の両方を、堅牢なフレームワークで提供可能。Solaris環境の統合基盤としても利用可能だ。

 システムとしては、SPARC T4-4を中核に、エンジニアードシステム「Oracle Exadata」の構成要素でもある「Exadata Storage Cell」、データ圧縮・重複排除機能を搭載した統合ストレージ基盤「Sun ZFS Storage 7320 Appliance」、InfiniBandによるバックボーンなどを組み合わせて構成され、各コンポーネントの冗長化により、高い可用性も実現しているとのこと。

 ラインアップはフルラック、ハーフラックの構成が提供され、InfiniBandスイッチを追加せずに最大8台のラックを接続可能な拡張性を備えた。単一ラックには、最大16基のSPARC T4プロセッサと、最大4TBのメモリが搭載できる。

 最小構成価格(ハードウェアのみ)は、ハーフラックで7870万円から、フルラックで1億3348万円から。


「SPARC SuperCluster T4-4」の構成要素
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