日立、仮想化ストレージ「VFP」を強化~段階的なファイル移行などを可能に
株式会社日立製作所(日立)は31日、仮想ファイルプラットフォーム「Hitachi Virtual File Platform(VFP)」を強化すると発表した。複数の機種の異なるストレージ装置を接続し、データ移行を行える「Universal File Manager for NAS」機能の追加、サーバー仮想化環境でのシステム運用管理の強化などを実施して、6月1日から提供する。
新機能のうち、Universal File Manager for NASでは、既設のストレージ装置とVFPを仮想的にシステム連携することで、移行用のサーバーを設置することなく、データの移行を可能にしている。
さらに、VFPに全データを移行せず、ユーザーからアクセス要求のあるデータのみを順次移行可能。標準で提供しているファイルシステムの容量仮想化機能(シンプロビジョニング)と組み合わせることで、あらかじめ大きな仮想容量を設定し、必要に応じて物理容量を増やしていくこともできる。
これによって、例えば既設のストレージの保守契約期間が終了するまではその容量を有効利用してVFPのストレージ容量を抑え、契約終了の時点で全データをVFPに移行するといった運用を行えるので、システム移行にかかるコストを最小限に抑え、システム管理者の負荷を低減するとしている。
またVMwareとの連携を強化し、VFP上での仮想マシンの作成やバックアップ/リストアなどを、個別のストレージ管理画面を介さずに、VMwareの管理画面から一元的に行えるようにした。これによって、コンテンツクラウドをはじめとした容易なシステム構築ができ、煩雑な運用管理も軽減できるとのこと。
さらに、VFPで標準提供しているファイルシステムの容量仮想化機能に、レクラメーション(未使用領域解放)機能が追加されている。